元日本代表の岩本輝雄氏が若手Jリーガーに訊く 山形MF狩野海晟選手「なんとか山形に戻ることができて良かった」
Jリーグでは6チームを渡り歩き、日本代表では1994年のファルカン監督時代に初選出され以降国際Aマッチ 9試合 2得点をマーク。2006年12月にオークランド・シティFC(オーストラリア)で現役を退いてからは、タレント活動やサッカー解説などでも活躍する岩本輝雄氏。 そんな岩本氏が、モンテディオ山形ユースから関東学院大を経て、2024年シーズンからモンテディオ山形に加入した圧倒的なキープ力と左右両足からの正確なパスでチームをオーガナイズするMF狩野海晟選手に話を聞いた。 ――いつからサッカー始めたの? 小学1年生からです。兄の影響で宮城県の少年団チームに入って、5年生の時にFCセレスタというチームに入り、中学時代は、香川真司さんが所属していたFCみやぎバルセロナでプレーしました。 ――狩野選手は小柄な選手だと思うけど中学時代に身につけたことは? 遠い足で持つこと。右にいたら左で扱ってなど、ボールを取られない技術を身に付けました。 ――そこから山形ユースに入ったきっかけは? 監督同士の繋がりですね。実は高校サッカーに行きたい気持ちがあったんですけど(笑) ――FCみやぎと山形ユースでギャップはなかった? スピード感もそうですし、体格も含めて歯が立たず・・・。徐々には慣れましたけど・・・。中学校までサッカーは一人でできるものだと思ってましたし、自分が中心だと思っていたんですけど、そうではないことを痛感させられました(苦笑) ――ユースから大学経由で再びモンテディオ山形に入ったのは凄いよね? ユース所属時にトップ昇格の誘いはなかったんですけど、プロサッカー選手になることが夢だったので、大学で力をつけて見返してやろうと努力しました。なんとか山形に戻ることができて良かったです。 ――モンテディオ山形の渡邉晋監督は、俺がベガルタ時代の後輩なんだ。1年目の抱負を教えて。 まずは全試合に絡むこと。もちろんスタメンで出る自信もあります。攻守両面においてのハードワークをする姿に注目してほしいですし、自分の武器である両足での同じく蹴れるシュートだったりパスだったりを発揮し1年目からゴールに絡んでいきます。 ――狩野選手は小さいけど、ボールを受けるタイミングもうまいと思う。今のJリーグのトップ下ではマルコス・ジュニオール(サンフレッチェ広島)が断トツだよね。狩野ももっと上を目指すなら、センターバックとボランチの間のライン感で落ちることなくギリギリの所でDFを背負いながら、もしくは潜りながらプレーできるかで上のレベルにいけるかどうかだと思う。それによって選手としての価値は上がるし、そこを頑張ってもらって上に行ってもらいたいよね。 ――最後にプロを目指す高校生たちに向けてメッセージをお願いします! 自分のこと以外に目を向けてしまうこともあると思いますが、監督や誰かのせいにするのではなく、自分にベクトルを向けてプロを目指して頑張ってください。 【ポジション】MF 【出身/生年月日】宮城県/2002年2月8日 【身長/体重】168cm/63kg 【経歴】FC.セレスタ - FCみやぎバルセロナ -モンテディオ山形ユース -関東学院大学 なおモンテディオ山形は2月25日のJ2第1節(フクダ電子アリーナ)でジェフユナイテッド千葉と対戦する。