『天狗の台所 Season2』で天狗の末裔・飯綱オンを演じる15歳・越山敬達「ほんわかして温かい現場は、俳優としての僕の宝物です」
天狗の末裔たちが織り成すゆったりと丁寧な隠遁生活を、壮観な里山の風景、温度も感じられるような香り立つ料理とともに美しい映像で描き出した連続ドラマ『天狗の台所』(原作・田中相/BS-TBS)。2023年に放送され好評を博した同作の『Season2』が、10月22日よりBS-TBSで毎週火曜午後9時放送スタートする。Season1に続き天狗の末裔・飯綱オン役を演じる15歳の新進俳優・越山敬達にインタビュー。自身が「宝物」と語る『天狗の台所』の撮影現場について、演じるオン役への想い、そしてこれからの夢・目標について話を聞いた。 【写真】『天狗の台所 Season2』のキービジュアル ■『天狗の台所 Season2』飯綱オン役/越山敬達インタビュー ――『Season2』が制作されると聞いた時の気持ちを聞かせてください。 【越山】「『Season1』のクランクアップの時、“『Season2』もやれたらいいね”って話をしていたんです。だから制作されると聞いた時は、“本当にやるんだ!”って嬉しく思いましたし、自分が出演しているドラマの『Season2』をやらせていただけることの有難みを素直に感じました。あとは『Season1』の撮影が楽しかったからこそ、またその現場に戻れるんだ、あのチームで撮影できるのが楽しみだなっていう思いが浮かびました」 ――『天狗の台所』は越山さんにとっても特別な現場だったんですね。 【越山】「『天狗の台所』の現場は、ほんわかして、冗談なんかも飛び交うような本当に温かい現場なんです。そのなかで、のびのびと自由に演技をしていいんだっていうことを経験しました。僕は今、“仕事を楽しむ”ということをモットーにしているんですけど、それを確信させてくれたのが『天狗の台所』の現場です」 ――『Season1』から観させていただいているんですが、越山さんもちょっと大人っぽくなったように感じます。『天狗の台所』はゆっくり時間をかけてオンが成長していくことが物語の軸にあると思うのですが、『Season1』の撮影を経て、『Season2』に至るまでにご自身の変化や成長を感じた部分はありますか? 【越山】「『Season2』の現場に入ったとき、“本当に身長高くなったね”とか、“声変わったね”とか、いろんな人から言われました(笑)。自分でも身長が高くなったと思うし、普段歌を歌っているので声も低くなったなって常々感じています。でも内面的な部分でいえば、朝起きるのが苦手だったり、虫が苦手だったりというところは全然変わってないし、“仕事を楽しむ”という気持ちも1年間変わりませんでしたね」 ――演じたオンと自分で共通しているところと、違うなと思うところを教えてください。 【越山】「共通しているところは、本当にしょうもないことですけど、オンも朝が苦手で起きれないし、寝グセボウボウだし、『Season1』の最初はめんどくさがりの印象もあったと思うんですけど、その辺は本当に僕とマッチしていて(笑)。そもそも、オンを演じるにあたって僕はそんなに役作りはしていなくて、本当に僕のほぼ“素”というところで芝居をしていたので、“僕=オン”みたいなところがあったんじゃないかと思います」 ――原作のイメージとも少し違って、もっとナイーブな部分や、シャイな部分が出ていて、それがすごく実写版の空気感や共演の方との関係性に合っているなと思いました。 【越山】「本当ですか? ありがとうございます!」 ――前作ではオンは農作業や料理など初めての経験しますが、今作でも自分の力でお金を稼ぐなど、新しいことにチャレンジします。越山さんは今回の撮影で新鮮に感じたことはありますか? 【越山】「とあるシーンのエキストラがみんなスタッフさんなんですよ。それが本当に新鮮で。“この人こんなことやってる!面白い!”とか思いながら演じたりして、スタッフさんと一緒に作ったシーンはちょっと面白かったですね」 ――温かい『天狗の台所』の現場ならではですね。ほかに印象に残っているエピソードはありますか? 【越山】「『Season2』からの新キャラクターの颯真役の原田琥之佑くんと二人のシーンがあるんですけど、夜のシーンを撮らなきゃいけないので、日が暮れるのをずっと待っている時間があったんです。ヒマだね~って言って、僕と原田くんと衣装部の方2人の4人でバドミントンをして遊んでました。そういうゆったりとした部分や楽しみもあるのが『天狗の台所』の現場で。かなり特別な現場だと思いますし、本当に僕にとって宝物です」 ――『天狗の台所』は、料理のシーンや食事のシーンがとても印象的です。現場ではいかがでしたか? 【越山】「僕自身すごく食べることが大好きなんですが、『天狗の台所』は美味しいものしか出てこないんですよ! だから幸せな時間でしたね。撮影でも、美味しすぎて、自分でも制御が効かないくらい食べちゃう(笑)。シーンのつながりとか考えたら、食べ過ぎちゃいけないって一瞬思うんですよ。でも結局、美味しいから食べちゃうみたいな。“おいしい~!”っていうセリフも、心から出ているんです」 ――ご自身でも料理をするようになったり? 【越山】「自分で作ろうって時々思うようになりました。このドラマで料理の楽しさを知ったり、美味しい料理をいっぱい食べちゃったので。自分で試してみても、結果全然うまくできなかったりするんですが…ちょっと料理に挑戦してみたいと思うきっかけにはなっています」 ――幼いころにスカウトで事務所に所属して、俳優だけでなく、アイドルやモデルの仕事も経験してきました。そのなかで『天狗の台所』ではメインキャストを務め、9月には初主演映画『ぼくのお日さま』が公開となりました。演技のお仕事について、楽しさややりがいを感じたターニングポイントはありますか? 【越山】「映画『ぼくのお日さま』や、『天狗の台所』など、本当に作品や現場に恵まれていると思います。僕がのびのびと芝居をすることができて、演技ってこんな楽しいんだと思えたのは、『天狗の台所』がほんわかした温かい現場だったことが大きかったと思います。それが“仕事を楽しむ”という考えにもリンクしていると思います」 ――今後の活動について、どんな目標や夢をお持ちですか? 【越山】「今僕が目標にしているのは佐野勇斗さんなんです。佐野さんはアイドル業や俳優業など、幅広いジャンルで活躍されていらっしゃるじゃないですか。そんなふうになんでもできちゃう人っていいなと思うし、憧れています。僕も様々なことができる人でいたいと思っています」 ――『天狗の台所 Season2』の放送がスタートします。視聴者の方に感じてほしいこと、そして見どころについて教えてください。 【越山】「『Season2』から、愛宕慈雨役の古屋呂敏さんや、颯真役の原田琥之佑くんなど新しいキャストを迎えることによって、オンや有意(塩野瑛久)の心情の変化はすごく大きいので、今回の見所の一つだと思っています。一方で、『Season1』と変わらない、隠遁生活やすごく美しい自然にも注目していただけたらと思います」。 ――やはり美しい里山自然や、料理シーンは楽しみですね。 【越山】「僕は『Season1』を何度か見返しているんですけど、いつ見ても料理は美味しそうですし、映像にした時に“あの景色こんな綺麗に映ってるんだ”とか、“あの料理がこんな感じで映ってるんだ”とか、そういう感動が毎回あります。『Season2』も期待してください」 ■越山敬達プロフィール 2009年4月21日生まれ、15歳。ドラマや映画で幼少期役の経験を多数積み、2023年にBS-TBS『天狗の台所』にてメインキャストのオン役を射止めた。2024年9月13日には初主演映画『ぼくのお日さま』が公開。同作は第77回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門に正式出品・TAMA映画祭にて最優秀作品賞受賞など注目を集める。俳優の他、EBiDAN NEXTでのアーティスト活動や「ニコ☆プチ」でメンズモデルを務めるなど幅広く活躍中。2025年に映画『国宝』の公開が控える。 ■連続ドラマ『天狗の台所 Season2』 10月22日よりBS-TBSで毎週火曜午後9時放送スタート 月刊漫画誌『アフタヌーン』(講談社)連載の田中相著の同名コミックを連続ドラマ化。『Season1』では、ある日ニューヨークに住む飯綱オン(越山)が、自分が天狗の末裔(まつえい)で14歳の年には1年の隠居生活が必要と告げられ、天狗の兄である基(駒木根)が暮らす里でしぶしぶ生活を始めるが、豊かな農村の暮らしと、基のつくるおいしい料理を知り、かたくなだった心があたたかくほぐれていくという物語が描かれた。『Season1』では、ニューヨークに戻り、慌ただしく淡白な暮らしに疲れてしまったオンが、里でのゆったりとした丁寧な暮らしが忘れられず、母との大げんかをきっかけに、基のいる里へと戻ることから始まる。 【第1話あらすじ】 14歳の隠遁生活を基(駒木根)と過ごしたオン(越山)は、NYへ帰っても里でのゆったりとした丁寧な暮らしが忘れられずにいた…。 ある日、NYでの慌ただしく淡白な暮らしに疲れてしまったオンは母・一乃(渡辺)と大喧嘩してしまう。後先考えずに家を飛び出し、基のいる里へと戻って来たオン。基とオンは再会を懐かしみながら、1年前の“あの時”のように2人で料理をするのだった。 そんな中、オンが一乃に無断でクレジットカードを使って里へとやって来たことが判明。さらにカードも止められてしまう。基はオンに、NYへ帰るためのチケット代を一緒に貯める事を提案。定期的に庵を訪れる有意(塩野)と共に再び3人の生活が動き出すのだった…。
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