きのこに白いふわふわとしたカビのようなものが!食べても大丈夫?管理栄養士が解説
しいたけやしめじ、エリンギなどきのこが美味しい季節ですね。いざ使おうと思うと軸やかさに白いふわふわしたカビもようなものが付いていた!なんてことありませんか? このようなきのこは食べてもいいのか、この白い付着物の正体について管理栄養士が解説します。 〈写真で見る〉きのこに白いふわふわとしたカビのようなものが!食べても大丈夫? ■白いカビのようなものの正体 きのこに付くふわふわとした白いカビのようなものの正体は「気中菌糸」です。気中菌糸はきのこが自然に生み出す菌糸のことで、きのこの一部です。食べても問題ありません。しいたけやぶなしめじ、エリンギによく見られます。そのまま調理しても問題ありませんが、気になる場合はキッチンペーパーや布巾で優しくふき取って使うようにしましょう。 ■気中菌糸が生えやすい環境 気中菌糸は食べても大丈夫ということは分かりましたが、なぜこのような白いふわふわが付くのでしょうか。気中菌糸が生えやすい環境が2つあります。 ■■①空気に触れやすい状態 気中菌糸は買ってきたきのこをパックから出した状態でそのまま置いておいたり、パックに穴があいていて空気が入る状態だと生えやすくなります。湿度が高いと生えやすいため、キッチンペーパーに包んでから密閉容器や保存袋に入れて冷蔵保管することをおすすめします。 ■■②温度変化が激しい 保管温度の差が激しいと気中菌糸はできやすくなります。暑い夏に常温で放置したきのこを冷蔵庫に入れたり、冷蔵庫からの出し入れの回数が多いことで生えやすくなります。きのこは冷凍保管もできますので、このような温度変化を避けるためにも小分けにして保存袋で密閉して冷凍保管しておくことをおすすめします。1カ月ほど保存することができます。 ■気中菌糸とカビの見分け方 きのこの保管状態によっては、本当のカビが生えることもあります。気中菌糸との見分け方を紹介します。 ① 青、緑、黒などの色がついている ②匂いが臭い ③水っぽくぶよぶよしている これらに当てはまったらカビの可能性がありますので食べずに廃棄するようにしましょう。 ■まとめ 気中菌糸は食べても問題ありませんが、きのこ自体を栄養源として成長していくため、きのこの鮮度が落ちる可能性も。なるべく気中菌糸が生えないようにするために、空気や湿気に触れないように保存したり、すぐに使わない場合は冷凍保管をするようにしましょう。 【参考】 雪国まいたけHP Q&A 東海コープHP「おいしくって安全なお話2023年47号(キノコにカビ?)」 ライター/浅野いずみ 行政管理栄養士として保育園や老人ホーム等の施設衛生・栄養管理の指導に従事。その後フリーランスとして特定保健指導やダイエットプランナーとして個人の栄養や健康をサポートしている。食材の持つ力や組み合わせ、効果的な調理法についてのテーマを中心に、食べることが楽しくなるような執筆を心掛けている。 協力/NS Labo
NS Labo(栄養サポート研究所)