【過疎地にポツンとローソン】“スーパーが撤退した村”に出店 オープンから2か月が経過「続けることが一番大事」 地元の野菜やオーナー買い付けの肉・魚も並ぶ店内...地域住民が集う『交流の場』に
冷凍の品ぞろえを充実 野菜は週2回オーナー自ら店まで運ぶ
笑顔が増えてやりがいを感じる一方、利益を確保しながらの店舗運営は苦労の連続です。この店では、本部を通じた仕入れに加えて、野菜や肉、魚などはオーナーの山田さんが直接買い付けています。足が早い生鮮の状態では採算がとりにくいため、冷凍の品ぞろえを充実させました。高齢の利用者でも一目でわかるよう、商品名が書かれた札は大きな字で、用途もしっかり表示します。 (山田敦司さん)「料理の用途に応じた22種類。(Q選べる楽しさも?)それもありますし。でもまずは味です。絶対おいしいです」 「鯛のひもの」は最近店頭に並べたばかりですが、すでに人気の商品です。 (女性)「これ(鯛のひもの)初めてなんですけど、挑戦。おいしいって聞いたので。お魚うれしいですね、家族が好きなので」 こう話した女性の夕飯のメニューは、鯛めしと焼き物。ほしい食材がすぐに手に入る環境もここでは貴重です。
この日、山田さんは早朝から忙しく働いていました。 (仲卸業者)「トマトがきょうの競りでちょっと安く落とせたので」 和歌山市内で野菜を買い付け、自ら店まで運びます。大量に仕入れるため、ローソンの流通システムは使えません。常に新鮮なものを提供するには、週に2回は運ぶ必要があります。 (山田敦司さん)「ガソリン代にしても、和歌山インターから有田インターまでの高速代を考えれば、行ったら行っただけ損になるのは分かっているんですけど、やり始めたら意地というところもあります」
地元の野菜も並ぶ 農家「自分たちもやりがいが出てくる」
龍神村の農家からもほぼ毎日、とれたての野菜が次々に持ち込まれます。ツーリングやキャンプなどのレジャーで訪れる人も多いため、地元の野菜や特産品が買えるコンビニは「道の駅」のような役割も担っています。 (地元の農家)「自分たちもやりがいが出てくる。反応が見えやすいので、そういった点で非常にいい」 特産の肉厚シイタケをつくる農園は、ローソンでの売れ行きが好調で、生産量を増やしました。新たにスタッフも雇い入れ、活気づいています。 (龍神マッシュ 伊藤委代子社長)「コンビニができることも思っていなかった。こんな年齢になっても働く場所を与えてくれてありがたいなと思っています」 オープンして2か月で龍神村の賑わいの中心になりつつあるローソン。いまのところ売上げも順調だということで、息の長い経営を目指します。 (山田敦司さん)「まずは継続ですね。続けることが一番大事だと思うし。それを龍神村の人が望んでいるなら、そうありたいなと思いますね」 (2024年12月19日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)