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最先端のラーメンもいいけれど、結局行き着くのは昔から親しまる老舗の味。そこには美味しさだけじゃない、心惹かれる何かがある…ということで「東京のうまい「町中華のラーメン」ベスト3店…スープ絶品、創業90年《浅草・下北沢・学芸大学》覆面調査で大発見」に引き続き、家族で守る歴史の味、常連の声で生まれた味などなどの名店を覆面調査隊が実食レポートします。 【画像】迫力のチャーシュー！ベスト4店「絶品の一杯」大公開

白金高輪「盛運亭」

店名からして運気上昇？食べりゃ胃袋に幸運の女神ならぬ幸せの美味が訪れる。あのタモリさんも愛する名店から今回ご紹介するのは「チャーシューメン」だ。まずチャーシューがすごかった。旨みを閉じ込めるため、煮込む前に豚バラ肉をラードとゴマ油で揚げるのがポイント。それが5枚たっぷりと。うれしいねえ。 肉を掻き分け箸を入れればモヤシとメンマ、ややウェーブがかった中太麺が顔を出す。豚骨、鶏ガラ、野菜のダシが利いた王道スープを絡め取りながらちゅるん。モヤシがシャキッ。いいねえ。少数精鋭の品書きは「ごちゃごちゃ出さず、旨いもんがいくつかあればお客さんは来てくれる」。これ店主の信条。おっしゃる通り。明日への活力となる店だ。

自由が丘「寿福」

麺人生を豊かにする新たな名店がまた見つかった。黙々と仕事をするその背中の、Tシャツの文字に店主の姿勢が表れる。「太く長くコシのある人生を」。カ、カッコいい～。冬場の人気が「あんかけもやしそば」。丼に潜むそれはもちろん、太く長くコシのある麺だ。 持ち上げれば野菜たっぷりの餡がこれでもかと絡み、胡椒が利いたパンチのある味が口いっぱいに広がる。スープはゲンコツにモミジなど7時間以上かけて仕込む上質な醤油味。自家製のタレや味噌など手間を惜しまぬ仕事はすべての料理でも同様だ。「楽するのは簡単。けれど妥協せず頑張ればその分だけ結果が返ってくると思うんですよね」。背筋シャンッ。その一杯は味も学びも深いのであった。

新井薬師前「萬来軒」

麺類の中でも1、2を争う罪なヤツ。だってドドンと麺を覆うこの豚肉の迫力よ。しかも45年ほど前に有名中華店で修業した親戚との勉強会で誕生した逸品と聞けば鼻息も荒くなる。豚ロース肉に自家製カレーペーストと片栗粉を付け、軽やかに仕上げるため揚げ焼きに。 舌に伝わるガツンとスパイシーな肉の個性、それが豚足や鶏ガラのやさしいスープにマッチして箸が止まらん。やっぱ罪。「美味しいと言ってくれるお客さんの笑顔が一番の財産」と店主の笑顔も素敵過ぎて罪～。通し営業で本格中華から焼き魚まで揃えるのもお客さんのため。1日中ここにいたい。