【身近な食材だけの簡単「薬膳」で不調を改善!②】夏バテ&食欲不振に「韓国風 豆乳山いもそうめん」
まだまだ猛暑が続く日本。夏バテで食欲不振の人も多いのでは? そんなときにツルツルと喉ごしのいい料理は救世主。食感だけでなく、薬膳としてもこの時季に最適なレシピを薬膳料理研究家の谷口ももよさんに提案してもらった。
ツルツル、ヌルヌルの食感で滋養たっぷり!
連日の猛暑で外では汗をかき、冷房の効いた部屋では体が芯まで冷える。そのような環境では自律神経が乱れて疲労が蓄積され、胃腸も弱り、食欲が低下しがちだ。 食欲がない夏の定番料理といえばそうめん。でもいつも同じでは飽きてしまうし、栄養の偏りも気になる。そんなときにおすすめなのが、韓国風にアレンジした滋養たっぷりの一皿だ。 「東洋医学・薬膳では『山の薬=山薬(さんやく)』と呼ばれる山いも。これをすりおろし、冷たいそうめんの上にたっぷりのせ、豆乳と白だしのだし汁で、白色パワーいっぱいで仕上げます。 白い食材は体に潤いを与える効果が高いものが多く、山いもは汗とともに失われた『気』も補い、疲れた胃腸をケアする働きがあります。豆乳のタンパク質で体力アップ、水分もしっかり補給し、薬味のみょうがは余分な熱をとって血行を促し、しその葉の香りは気の巡りをよくしてくれます」(谷口さん)
【薬膳ポイント】 ◆山いも 山いもの仲間には、長いも、自然薯(じねんじょ)、大和いもなどがある。どれもネバネバ、ヌルヌルしているのが特徴。この料理にはどれを使ってもかまわない。いずれも、臓器、肌、髪などを潤す作用がある。特に疲れやすい、食欲がないといった「気虚」タイプにおすすめの滋養の高い食材。特に生で食べると消化を助けてくれるので、すりおろしてとろろにすると、食欲のないときの体力回復の手助けになる。 ◆韓国風 豆乳山いもそうめん(材料2人分) 山いも100gは皮をむいてすりおろし、しその葉2~3枚とみょうが1個はせん切りにする。そうめん2人分をゆで、素早くザルに上げ、冷水に取ってもみ洗いし、水気をきる。そうめんを器にもり、山いも、しその葉、みょうがをのせ、豆乳300㏄に白だししょうゆ大さじ1を混ぜてかけ、さらにごま油小さじ2を回しかける。 「山いものトロトロ感が崩した豆腐のような食感で喉ごしよく、薬味の風味で夏バテ対策にも最適なそうめんメニューです」