自民党総裁選前半終えて……その本質は?
今回の総裁選、開かれた選挙、活発な政策論争……などという建前はあるものの、各候補者の発信方法、メディア対応をみれば、総裁選の本質はやはり権力闘争ということが疑いありません。最終目的にはいかにして勝ち、自民党としての政権を維持するということ。そういう意味でのエネルギーはすさまじいものを感じます。9人の候補の一部が「一本化」することもあり得るでしょうし、政権維持のため、つまりは議席を守るため、「勝ち馬」に乗るには誰が有利か……見極めている議員もいることでしょう。 投票権を持つのはあくまでも議員と自民党員。ほとんどの国民は蚊帳の外です。秋葉原で行われた演説会は各候補の“応援団”が候補のスピーチに歓声を挙げていたものの、国政選挙のような人出や熱気には及ばないというのが正直なところ、これは致し方ないかもしれません。 ただ、そうした自民党の姿勢をチェックし、総選挙で判断する権利を持つのも国民です。私は以前、小欄でお伝えしたように、国を背負っていくには「器量」と「人徳」が必要と考えます。9人の中で、この2つを誰がバランスよく兼ね備えているのか…そんな視点で改めて、この総裁選を見つめています。 (了)