万博記念公園で象鼻杯とハス酒試飲会/大阪
万博記念公園の日本庭園東端にある「はす池」(6250平方メートル)で今、ハスの花が見頃を迎えている。全部で26品種約1200株。他に7品種約1000株のスイレンも花を咲かせている。池一面に広がる葉っぱと、ピンクや白の色鮮やかなハスの花は実に神秘的だ。もっとも、ハスの花は早朝に綺麗に咲くものの、午前10時頃には閉じてしまう。そこで、早朝の美しい花を観賞できるように日本庭園では、「早朝観蓮会(かんれんかい)」として4日から早朝6時開園を実施。今後も、12・13日、18~21日の期間において、早朝6時オープンとなる。 また土・日・祝日には、池のそばで珍しい「象鼻杯(ぞうびはい)」が振る舞われ、同時にファンにはうれしい「ハス酒試飲会」も開催。「穴を開けたハスの葉を持ちあげてお酒を注ぎ、長い茎の先から飲む姿が象の鼻に似ていることから、“象鼻杯”と呼ばれています。さらに、日本酒にハスの茎を漬けハスの香りをつけた“ハス酒”の試飲会も行っています。早朝から行列ができていて、7時頃には終わってしまいますので早めに来て下さい」(公園事務所、営業推進課)
「象鼻杯」は夏の暑さを凌ぐ暑気払いの一つとして親しまれ、古くは中国から始まったものらしく、唐代の随筆集に消夏飲酒法として出てくるという。茎には通気のための穴が通っているのが特徴で、ご存じの通り、「レンコン」はハスの地下茎を食用にしたものだ。 参加した年配男性の1人は、「ストローのようにして吸い込むと、茎を通して日本酒が流れ込んでくる。初めて飲んだけど、風情があっておもしろいですわ」と喜んでいた。象鼻杯とハス酒の試飲会は、無料。日本酒の提供は菊正宗。子どももお茶などに切り替えて味わえる。ただし、数に限りがあるため、各日先着順で象鼻杯300名、ハス酒100名となっている(車の運転者は参加不可)。隣接した食事処では特別メニューとして朝粥定食(900円・税込)も用意されている。 「早朝観蓮会&象鼻杯」の開催に合わせて「ハス及び象鼻杯の写真コンテスト」の作品募集も行う。応募期間は7月24日から8月10日まで。入園料大人250円、小中学生70円(日本庭園・自然文化園共通)。この機会に優雅に咲くハスの花とハス酒をタンノーしてはどうだろうか。詳しい問い合わせは、万博記念公園総合案内所(06・6877・7387)まで。 (文責・フリーライター 北代靖典)