国民民主、玉木代表に役職停止3カ月処分 「極めて異例」榛葉幹事長
国民民主党は4日、不倫問題が発覚した玉木雄一郎代表に対し、3カ月間の役職停止とする処分を決定した。同日から来年3月3日までの間、代表の党務は古川元久代表代行が担い、その後は玉木氏が代表に復帰する予定。党の顔である玉木氏の「謹慎」で、進行中の与党との協議にも影響が出る可能性もある。 玉木氏はこの日、記者団に「真摯に処分を受け入れ、従いたい。先の衆院選で期待を寄せていただいた全てのみなさんに、改めてお詫びを申し上げたい」と改めて陳謝した。 国民民主は所得税がかかる年収の最低ライン「103万円の壁」を178万円に引き上げるよう主張し、自民、公明両党と協議を続けている。その最中での代表の役職停止に、玉木氏は「申し訳ない気持ちでいっぱいだ。政策実現の流れにマイナスになるようなことがあってはならない。(自公との)交渉を一議員として全力で支えていきたい」と語った。 玉木氏は11月11日、週刊誌のウェブ版で不倫疑惑を報じられ、報道内容をおおむね事実と認めた。党所属の国会議員3人で構成する党倫理委員会が玉木氏への聴取などで事実関係の調査を進めていた。榛葉賀津也幹事長によると、倫理委は同22日に報告書を答申。今月3日の党執行役員会で処分の方針を確認し、4日の両院議員総会で全会一致で役職停止処分を決定したという。 処分理由について、榛葉賀津也幹事長は記者団に「党の名誉ならびに信頼を傷つけたと言わざるを得ない」と述べた。関係者によると、「3カ月」との期間は榛葉氏が主導して決めたという。玉木氏の発信力に頼ってきた党内からは、来夏の参院選前の復帰を求める声が上がっていた。 玉木氏は役職停止中、執行役員会には出席できず、代表として行ってきた記者会見も見合わせるという。榛葉氏は役職停止について「極めて異例かつ重い処分だ」と強調。そのうえで「(玉木氏は)党の信頼回復、党勢拡大に一議員として汗をかいてほしい」と語った。(笹井継夫、松井望美)
朝日新聞社