<箱根駅伝>勝負の5区を制する“新山の神”は誰だ?
箱根駅伝の「区間エントリー」が29日、発表された。当日変更で最大4名まで補欠登録の選手を起用することができるとはいえ、各チームの戦略がぼんやりと見えてきたことになる。そこで、最重要区間となっている5区の顔ぶれをチェック。「山の神」が現れるか? を予測してみたい。 山上りの5区が最長区間になって前回までに10大会が行われた。5区で区間賞を奪ったチームすべてが往路Vを飾るなど(総合優勝は7回)、山を制したチームが絶対優位な状況にある。前回は青学大・神野大地が爆走。従来よりも約20m長いコースで、「山の神」と呼ばれた東洋大・柏原竜二(現・富士通)の参考記録を21秒も上回る衝撃の区間記録(1時間16分15秒)を打ち立てた。 神野のタイムを20校の真ん中あたりとなる区間10位(1時間21分45秒)と比較した場合、5分30秒差(区間最下位とは9分17秒という大差)。前回、他の区間でトップと5分30秒以上も遅れたのは3区、9区、10区で各1名ずつしかいない。5区のタイム差は他の区間と比べて、2倍近い“格差”がある。 前々回、5区の区間10位が1時間21分54秒だったことを考えると“5区の中央値”は1時間21~22分台だ。そして、過去に5区で1時間20分を切ったのは15人で、1時間19分を破ったのは5人(今井正人、駒野亮太、柏原、神野、キトニー)。1時間18分を突破したのは柏原と神野しかない。最初に「山の神」と呼ばれた順大・今井正人(現・トヨタ自動車九州)は大学2年時に旧コースを1時間17分台ペースで走っており、神の領域は「1時間18分切り」が目安になるだろう。 では、1時間18分切りが可能な選手が出てくるのか。まずは主要大学と注目の5区エントリーを確認したい。 ※( )内は前回5区を走った選手のタイムと順位。 ※駒大は馬場翔大(1時間24分26秒/区間17位)か、大塚祥平への変更が濃厚。 【5区エントリー選手】 青学大・神野大地(1時間16分15秒/1位) 駒大・紺野凌矢 東洋大・五郎谷俊(1時間22分14秒/11位) 明大・藪下響大 早大・安井雄一 東海大・宮上翔太(1時間21分12秒/5位) 山梨学大・前田拓哉(1時間22分32秒/12位) 日大・キトニー(1時間18分45秒/2位) 神奈川大・西山凌平 拓大・馬場祐輔