逆風の石破自民「重点選挙区40」の波紋…残り5日“守りの選挙戦”で勝てない候補を切り捨てか
「早期解散」作戦も奏功せず、各地で苦戦している自民党。大手メディアの情勢調査は、軒並み「自民 単独過半数割れ」となっている。公示前の247議席から50議席程度、減らす可能性があるという。 【写真】"ほぼ当確"森下千里氏のグラドルとしての実績は…「元祖・おバカ」にシフトして静かに“引退” 危機感を強めた石破首相は、候補者に<選挙は、いま重大な局面を迎えている>ではじまる「緊急通達」(21日付)を発した。 10.27総選挙は、これまでの選挙とは様相が異なるという。 「通常、情勢調査を重ねると“接戦選挙区”が減っていき、優劣がついていきます。ところが、今回、情勢調査を重ねても、接戦選挙区が減っていかない。異例の選挙戦となっています。本来、強いはずの自民党候補が、終盤になっても抜け出せないということでしょう」(政界関係者) 自民党は21日夜、石破首相や森山幹事長、小泉選対委員長ら幹部が党本部に集まり、1時間、会談。約40選挙区を、終盤戦でテコ入れする「重点選挙区」と決めた。残り5日間、この約40選挙区に幹部を集中投入する方針だ。 重点選挙区の決め方も、これまでと異なるという。 「自民党が重点区に定めたとされる選挙区のリストが政界に出回っています。どの選挙区も接戦なのは間違いない。ただ、これまでは、リードされている選挙区も重点区に指定し、テコ入れすることで勝ち星を増やす“攻め”の姿勢が強かったが、今回は、横一線や、ややリードしている選挙区を重点区に指定し、取りこぼしを減らす“守り”の姿勢が見えます。一説には、10ポイント差をつけられている選挙区は諦めた、ともいわれている。接戦なのに“リスト”に載っていなかった選挙区の陣営からは、『見捨てられたのか』との声があがっています」(自民党事情通) いずれにしろ、約40ある「接戦選挙区」の行方が、全体の選挙結果を決めることになるのは間違いない。 ジャーナリストの鈴木哲夫氏がこう言う。 「勝敗のカギは、投票率です。前回(2021年)小選挙区の投票率は55.93%でした。もし、投票率が50%台後半まで高くなれば、自公を合わせても過半数割れとなる可能性が高い。逆に50%前半まで投票率が下がると、自公は過半数を維持するのではないか。20日までに期日前投票に行った人は、前回選挙の同じ時期と比べて17.56%も減っています。問題は、最終的な投票率がどこまで上がるかです」 1選挙区の有権者は、ざっと40万人。投票率が5%上がったら自民党は大敗する可能性がある。 ◇ ◇ ◇ 窮地に立たされている野党候補とのサシ勝負に臨む自民党・公明党の候補者の面々。報道各社の世論調査や日刊ゲンダイの取材をもとに自公候補者の落選危機リストを作成、●関連記事『【もっと読む】●一覧あり●与野党一騎打ち「自公落選危機」は23人!裏金、旧統一教会、高市推しが「凶」に』にて詳報している。