「Go To」東京追加は「慎重に」 東京都医師会・尾崎会長
東京都医師会の尾崎治夫会長は17日、記者会見し、都内の1日の感染者数が100人を超える日が続いている現状を説明した上で「油断できない。(1人の感染者が平均で何人に感染を広げるかを示す)実効再生産数も1を超えている。(一時期に比べると)かなり落ちてきたが、どんどん落ちていく予測ではない。従って、これから4連休があり、東京の方が全国に広がっていくと、せっかく東京、大阪以外は感染が収まっているのに、広がることが考えられる」と懸念を示した。 【会見ノーカット】東京都医師会が会見 同時流行対策やGoToなどで見解 また、政府が10月1日から観光支援策「Go Toトラベル」に東京都発着分も加える予定であることについては「少し(感染者が)減ってきたから東京を入れちゃおうとか、それだけだとあまりにも工夫がなさすぎる。もう少し慎重にやるべきだと思っている」と語った。
まずは都内・隣県から
尾崎会長は「10月から感染者が激増しない限りは東京も(Go Toトラベルに)入れるという話になっている。東京の場合は第一段階、第二段階に分けてやったらどうか」と提案。まずは、都内や日常的に通勤などで人の行き来がある千葉・埼玉・神奈川の隣県内に限ったマイクロツーリズムから始め、感染拡大など影響がなければその範囲を広げていく、という考えだ。 そして、範囲を広げる際に関しても「3密を避けるだけではなくて、旅行の際の具体的な注意点を旅行者、宿泊施設に徹底しながら、状況に応じてPCR検査を用いるとか、新しい方法を検討した上で訪れる範囲を広げるとしたらどうか」と訴えた。 さらに「Go Toトラベルで感染がどんどん広がってしまったら、今度はなんであんなのやるんだという話になってしまう。私も経済活動を広げることに反対している訳ではないが感染の医療の立場からすると、まずは都内、府内そして隣県と広げていく(ことが良いのではないか)」と語った。 そして、「全国展開するには、PCRを使ったりとか新たな工夫がいるのではないか。是非、国の方でもそういったことを検討してくれたらと思う」とした。