運動で痩せるにはどれくらい時間がかかる?【専門家が解説】
フィットネスの目標と、それを達成するためのプログラムは1人ひとり違うので、結果が出るまでの一般的なタイムライン(8~12週間)は実際かなり流動的。 【写真】多忙な日々でも運動を継続する5つの方法 そこで今回は、減量の観点で結果が出るまでのタイムラインと、結果を出すために必要なアクションをフィットネスの専門家集団が徹底的に調査した。今回はこの内容をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。
体重が減るまでにかかる時間
体重を減らすという決断は極めて個人的なもの。スタート地点(最初の体重)は人それぞれで、自分や家族に過体重歴がある人や、ホルモン障害の診断を受けている人、メンタルヘルスの問題(うつ病や不安障害)を抱えている人、一部の薬を服用中の人は、体重が特に減りにくい可能性がある。 テイラーいわく減量の鉄則は依然としてカロリーを不足させる(消費カロリーを摂取カロリーより多くする)こと。1週間で0.5~1kgずつ(無理なく安全に体重を減らせる速度で)減らしたいなら、1週間でカロリーを2000kcal不足させる。 マチョウスキーによると、減量の進捗を胴囲や体脂肪率で測る場合は、変化が見られるまでに通常8~12週間、状況次第で16週間ほどかかるそう(厳密に管理されたダイエットプランに従っている場合は、もう少し短い時間で変化が見られることもある)。 では、1週間で2000kcalの不足が自分と人の目に見える結果として現れるのはいつ頃だろうか? これには多数の要素が絡んでいるし、同じマイナス5kgでも158cmの一般女性と192cmの競技選手では見た目が全然違うはず。でも、社会心理学・パーソナリティ心理学専門誌『Social Psychological and Personality Science』に掲載された2015年の論文によると、体重を減らしたこと(少なくとも顔痩せしたこと)が人の目にも分かるようにするには、BMIを2.93減らす必要がある。 ワークアウトだけで毎週2000kcalの不足を生み出すのは不可能なことじゃない。でも、300kcalのカロリーを消費するには、摂取するときと違って1時間以上かかることを忘れないで。 とにかく、減量を大幅に加速させるワークアウトがあるとすれば、それは筋トレ。代謝学専門誌『Metabolism』掲載の論文レビューによると、基礎代謝率を上げる(安静時の消費カロリーを増やす)ための最善の方法は筋量を増やすこと。そして筋量を増やす最大の秘訣は、ご想像の通り、ウエイトリフティング。 応用心理学専門誌『European Journal of Applied Physiology』に掲載された2017年の研究結果によると、HIITのあとはカロリーが消費される状態が長く続く。一定の心拍数で行う中強度の有酸素運動に比べて、この研究でHIITをした人はトレーニングが終わってからも長時間にわたりカロリーを消費した(中強度のワークアウトのあとでもカロリーは消費されたけれど、HIITのあとほどではなかったそう)。 言うまでもなく減量は多面的で複雑なプロセス。テイラーによれば、カロリーを不足させて、筋トレと有酸素運動に励むのが目標体重への一番の近道。「それを理解した上で柔軟に取り組めば、3~6ヶ月で大きな変化が現れることもあります。もちろん、これは、その人がどのくらい私のプログラムに従ってくれるかにもよりますが」 ※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。