シンガポールのグラブ、通期利益見通し上方修正-株価急伸
(ブルームバーグ): シンガポールの配車サービス・フードデリバリー大手、グラブ・ホールディングスの株価は、米国市場の通常取引終了後に一時15%上昇した。激しい競争に対処するためのコスト削減が奏功し、通期利益予想を上方修正した。
同社が示した調整後EBITDA(利払い・税金・減価償却・償却控除前利益)の見通しは3億800万-3億1300万ドル(約474億-481億円)。最大2億7000万ドルとしていた従来予想を上回る。7-9月(第3四半期)の調整後EBITDAは9000万ドルで、アナリスト予想の6620万ドルを上回った。グラブはさらに、創業以来2度目の純利益を計上した。
配車・宅配サービスで東南アジア最大手のグラブは、人員削減と支出抑制を通じて業績改善に取り組んできており、今回の見通しはコスト削減策が成果を上げていることを示した。
同社の株価は通常取引を4.38ドルで終えた後、時間外で一時5.04ドルまで上昇。東南アジアでかつて最も注目されたスタートアップの一つだったグラブの株価は、2021年後半に米特別買収目的会社(SPAC)を通じて株式公開して以来、約60%下落。それでも、同社の赤字は縮小し、今年に入って株価は上昇。同地域の主要ライバル企業であるインドネシアのゴートゥー・グループを上回るパフォーマンスとなっている。
通期売上高は最大27億8000万ドルとの見通しを示した。従来は最大27億5000万ドルと予想していた。7-9月期の売上高は、アナリストが予想していた6億9700万ドルを上回り、17%増の7億1600万ドルとなった。
原題:Grab Shares Jump After Asia Ride-Hailing Company Raises Forecast(抜粋)
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Olivia Poh