帰ってきた福岡のマウンドで「『若鷹軍団』を歌っているな、って」 160キロ連発の西武・甲斐野央「僕だけの力ではないパワーが出た」
◆ソフトバンク0―1西武(6日、みずほペイペイドーム) 昨季までの本拠地で気合の投球を見せた。国内FA権を行使してソフトバンクに加入した山川穂高の人的補償で西武に移籍した甲斐野央投手(27)が、みずほペイペイドームで移籍後初登板。1点リードの8回の1イニングを1安打無失点で8ホールド目を挙げ、無失点リレーに貢献した。 ■〝31年ぶり夏休み〟松井稼頭央さん近影が話題【写真】 「1点リード。ゼロで帰ってくることだけ考えた」。ホークスファンの歓声も聞こえたが「『(いざゆけ)若鷹軍団』を歌っているな、って。そこまで緊張しなかった」。先頭の栗原陵矢を二ゴロに打ち取り、山川と対戦。1ボール2ストライクから外角に外れたボールは自己最速に並ぶ160キロをたたき出したが、続くフォークを左翼線安打とされた。近藤健介への初球も160キロも四球。それでも正木智也、柳町達を2者連続の空振り三振に仕留めて切り抜けた。 西武の選手として初めて臨む福岡での公式戦が目前だった4月24日に右肘故障で出場選手登録を外れた。8月24日に1軍復帰を果たし「状態はずっといい」と自信を見せる。初めての福岡でのビジターを前に「新鮮ですね」と語っていた。 「山川さんには結果として打たれたが、出せる力は出せた。やり返します」と誓いながら「ビジターで初(の福岡)とかいろんなシチュエーションがあったので、僕だけの力ではないパワーが出た」とうなずく。残り試合も西武のために全力で右腕を振る。(林原弘)
西日本新聞社