光る君へ 吉高由里子と柄本佑がすてきすぎた 脚本の大石静はラブストーリー意図せず
「全ての人はむなしい人生を生きていると思う。瞬間瞬間すてきなことはあるし、それに励まされてつらい仕事もやるわけだけど、基本はむなしくないですか。だから(道長のように)ああいう頂点に立った人こそ、思うようにいかないことは大きいだろうし、むなしいんです」と語る。
宴の参加者が道長の歌を唱和する。道長がまひろに視線を送り、まひろも道長を見つめるという場面が描かれた。これは、まひろだけは道長のむなしさを理解しているという演出だった。「紫式部も人の存在のむなしさを書いたと思っています。道長は、『俺の人生も思うようにいかないけど、今日だけはいい夜だと思いたいな』と思ってまひろを見た。2人の心は通じ合ったということです」(油原聡子)
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■大石静
おおいし・しずか 東京都出身。多数のテレビドラマ脚本を執筆。主な作品に、連続テレビ小説「ふたりっ子」「オードリー」のほか、「大恋愛~僕を忘れる君と」(TBS系)、「知らなくていいコト」(日本テレビ系)。大河ドラマは「功名が辻」に続き2度目。