台湾・頼総統、元米下院議長ペロシ氏と「中国の脅威」めぐり会談
【AFP=時事】台湾の頼清徳総統は1日、太平洋諸国歴訪の最初の訪問地米ハワイ州から、米民主党の重鎮ナンシー・ペロシ元下院議長と電話会談し、「中国の軍事的脅威」について協議した。 【写真】米ハワイで米国旗やハワイ州旗に囲まれ撮影に臨む台湾の頼清徳総統 台湾総統府のカレン・クオ報道官によると、両氏は約20分にわたり「長年の友人同士」として「温かく友好的」に会談。「台湾に対する中国の軍事的脅威」などについて話し合った。 台湾を自国領の一部と主張する中国は、台湾による主権の主張や、国際社会による台湾の国家承認に反対している。特に、台湾にとって最も重要な支援国かつ最大の兵器供給国でもある米国との公式な接触には、強烈に反発する。台湾を長年支持しているペロシ氏が2022年に訪台した際には、台湾周辺で大規模な軍事演習を行った。 今回、頼総統による1週間の太平洋諸国歴訪前に米国は、台湾に対する推計3億8500万ドル(約580億円)規模の兵器売却を承認した。このことや頼氏がハワイを訪問することに中国は怒りをあらわにしている。ハワイでは厚遇を受けている。 中国外務省は先週末、米国に対し、「台湾への武器供与を直ちに停止し、『台湾独立』分離主義勢力に対する扇動・支援をやめるよう」要求。「中国は国家主権、安全、領土保全を断固として守るため、強力かつ断固とした対抗措置を取る」とした。 また同省は別の声明で、頼氏のハワイ訪問について、米国を「強く非難する」と表明。米政府に「厳重に抗議した」と明らかにした。【翻訳編集】 AFPBB News