タイガーらトップ選手との「最終日単独首位スタートでの戦績」を比較! 松山英樹の「5戦5勝」はとんでもなくスゴかった
単独首位発進でのタイガーは46戦44勝を誇る
では他のビッグネームはどうなのか。現在、世界ランキング1位を独走しているスコッティ・シェフラー(米国)は単独首位で最終日を迎えたケースが10回あって勝ったのは7回。かなり高い勝率だが、最初の4戦に限れば1勝3敗と苦戦していた。中には6打のリードから逆転されたケースもある。 世界ランキング2位のザンダー・シャウフェレ(米国)は2勝4敗で勝率は33.3%でしかない。同3位のロリー・マキロイ(英国)は2013-14シーズン以降のデータでは6勝3敗の勝率66.7%である。シェフラーやマキロイは平均よりは高い勝率だが、それでも何度も逆転負けを喫しているのだ。 単独首位に立つと圧倒的な強さを誇った選手で思い浮かぶのはタイガー・ウッズだ。米ツアーで通算46戦44勝の勝率95.7%である。松山の10倍近い回数でこれだけの勝率はもう言葉がないくらいのレベルである。 ただし、ウッズは初めて単独首位で最終日を迎えた1996年「クオッドシティクラシック」では逆転負けを喫している。その後は36連勝という異次元の快進撃を続けるのだが、5戦までの成績で比較すればウッズは4勝1敗だから5戦5勝の松山に軍配が上がる。回数ではウッズにはるかに及ばないが、単独首位から確実に勝ち切る松山の勝負強さはウッズ級といってもいいのではないだろうか。 最高の形で滑り出した2025年。優勝歴がある今週の「ソニーオープン・イン・ハワイ」でも存在感を見せつけてほしい。
宮井善一