イチロー、上原、青木ら日本人メジャーリーガーの来季契約はどうなる?
来年4月17日からマーリンズはシアトルで3連戦を行うことになっている。 イチローがマーリンズに残留すれば、2014年6月以来、およそ3年振りにセイフコ・フィールドでプレーすることになり、それをシアトルのファンも待ち望んでいるが、おそらく実現するのではないか。イチローはシーズン終了後、マーリンズが保有するオプションを行使しなければフリーエージェントとなるが、チーム側が、その権利を行使しない理由がない。 7月、マイケル・ヒル統括本部長に意向を問えば、「現時点では分からない。しかるべきときに議論をして結論を出す」と答えたものの、地元記者らも、マーリンズがオプションを行使、つまりイチローと再契約することは既定路線と見ている。となると、来年4月、イチローがシアトルのファンの前に姿を見せる可能性は限りなく高い。 さて、大リーグも残すところ10試合あまり。 川崎宗則が所属するカブスがすでに地区優勝を決め、レンジャーズのダルビッシュ有、レッドソックスの上原浩治、田沢純一、ドジャースの前田健太の4人がポストシーズンのマウンドに立つことが濃厚。それぞれのチームの優勝マジックは「10」を切った。地区優勝を逃したチームの中から、各リーグ勝率上位2チームがプレーオフに出場する「ワイルドカード」争いはもうしばらくもつれる見込みで、マーリンズのイチロー、マリナーズの岩隈久志、青木宣親、ヤンキースの田中将大が負けられない試合の中に身を置く。 そう考えると現時点で消化試合をこなしている日本人選手はいない。可能性を残したまま最終週を迎える。 よって各選手の去就に注目が集まるのは、もう少し先のことになるが、今オフはフリーエージェントの権利を得る日本人選手が少なくない。現在、9選手が大リーグに在籍しているが、そのうちイチロー、川崎、上原、田沢、青木の5人が来季の所属先を探すことになる。それぞれどうなるかだが、イチローについてはすでに触れた通り。マーリンズがオプションを行使する見込みで、昨年はシーズン終了2日後の総括会見で再契約が発表されたが、同じ流れになるかもしれない。 上原に関しては、ボストンの地元紙、ボストン・グローブ紙のニック・カファード記者が先日、「複数チームが彼に興味を持っているようだ」と報じた。そのうちの1チームはレッドソックスだが、故障から復帰したばかりとあって、最後をいい形で締めくくることが条件のよう。 同じくレッドソックスの田沢は、8月の防御率が9.64で、セットアッパーから敗戦処理をする“モップアッパー”に役割が変わった。そのままならプレーオフのロースターから外される可能性も指摘されていたが、9月は、4試合に登板して無失点。ようやく復調の兆しが見えた。このままプレーオフでも好投できるなら、田沢にとって来季のメジャー契約に繋がるのではないか。逆に存在感を示せなければ、厳しいオフになる。