【ミニシアターランキング】『どうすればよかったか?』が3週連続ランクインの末に1位を奪取!12月20日~12月22日の成績を紹介
12月20日から12月22日までのミニシアターランキング(公開30館以下スタートの作品が対象)が興行通信社から発表された。今週は先々週5位、先週2位の『どうすればよかったか?』(公開中)がついにトップの座に駆け上がり、先週10位の『大きな家』(公開中)が公開3週目で2位に大躍進。先週トップ5圏外の7位に順位を落とした『アット・ザ・ベンチ』(公開中)が再び4位の定位置に返り咲き、順位が目まぐるしく入れ替わる結果に。そんな中、『型破りな教室』(公開中)が初登場で3位に飛び込んだのも見逃せない。『大きな家』同様、多くの人たちが題材に興味を持ち、映画館に足を運んだ結果がしっかり数字に表れている。 【写真を見る】齊藤工が企画・プロデュースを務めたドキュメンタリー映画が2位に急浮上! ■【ミニシアターランキングトップ5】(12月20日~12月22日) 1位『どうすればよかったか?』(先週2位↑) 2位『大きな家』(先週10位↑) 3位『型破りな教室』(NEW) 4位『アット・ザ・ベンチ』(先週7位↑) 5位『劇場版 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH 完全版』(NEW) 公開3週目で2位に踊りでた『大きな家』は、齊藤工(=斎藤工)の企画・プロデュースのもと、『14歳の栞』(21)『MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない』(22)の竹林亮監督が児童養護施設で暮らす10人の子どもたちの日常を、足かけ4年にわたる長い年月をかけて記録したドキュメンタリー。本作が映しだす施設の子どもたちの“普通”と私たちが思う“普通”の違いを知り、その異なる“普通”が重なり合う瞬間を体感した時になにを思うのか?配信やブルーレイ化は敢えてしないというから、本作でしか味わえないその貴重な時間を体験するために映画館の暗闇に身を置く人がこの先もどんどん増え続けるに違いない。 初登場3位の『型破りな教室』が映しだすものも、ほかの作品では見ることができないものだ。舞台はアメリカとの国境近くにある、犯罪と貧困が日常化したメキシコの小学校。子どもたちは犯罪と隣り合わせの環境で育ち、教育設備は不足。教師は全員意欲がないため、学力は当然国内最底辺。ところが、赴任してきた新任教師フアレス(エウヘニオ・デルベス)のユニークな授業によって、子どもたちは探求する喜びを知り、クラス全体の成績が飛躍的に上昇。全国上位0.1%のトップクラスに食い込む10人の生徒まで生みだしてしまうのだ。しかも、驚くべきは、これが2011年に起きた実話の映画化ということ。いったい、どんな型破りな授業をしたのか?それを知りたいなら、映画館に走るしかない。奇跡の瞬間を目撃する人がまだまだ急増しそうだ。 初登場5位の『劇場版 蒼穹のファフナー HEAVEN AND EARTH 完全版』は、2004年に放送されたSFアニメの劇場版。未知の生命体“フェストゥム”の侵略から人類を守るために立ち上がった少年少女たちの戦いを描いたものだが、新たなキャラクターの登場も話題に。テレビシリーズからの熱心なファンがまだまだたくさんいることを顕在化したと言っていいだろう。 続いて、今週末に公開予定のミニシアター映画をピックアップ!12月27日(金)に、ティム・バートン監督の不朽の名作を英国バレエ界の鬼才マシュー・ボーンがマジカルにアレンジした『エドワード・シザーハンズ ダンスバージョン』が公開。同日には、レンタルDVDが全盛だった2003年を舞台に、映画好きの少年が巻き起こす騒動を描いたカナダのコメディ『I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ』も登場!年末年始のミニシアターを彩るこの2作がどんな成績を残すのか?健闘を期待したい! 公開規模は小さいものの、映画ファンに愛されて続け話題性の高い良質な映画作品を鑑賞できるミニシアターに足を運んでみてはいかがだろうか。現在、全興連ミニシアター支援プロジェクト「#ミニシアターへ行こう」では、応援したい映画館の魅力を紹介してくれる公式アンバサダーを募集中。自身のYouTubeチャンネルやSNSアカウントを通じてミニシアターを紹介し、劇場救済に協力してもらおうという試みとなる。応募条件等詳細は公式アンバサダー募集ページをチェック! 文/イソガイマサト