「働いたら負け」なんて思わないで…株式投資で「資産6億円」を築いた私がFIREしない深い理由
---------- 近年、世界的なムーブメントとなっている「FIRE」。多くの人が憧れるライフスタイルだが、資産6億円を築いた個人投資家で、投資系ユーチューバーとしても人気の上岡正明氏は、「FIREしたいと思ったことは一度もない」と語る。死ぬまで生活には困らないはずなのに、どうしてなのか……? 新刊『日本株で新NISA完全勝利』も話題の上岡氏が、その深い理由を語る。 ---------- 【一覧を見る】運用資産1億円の投資家が保有する115銘柄を一挙公開…!
「副業投資家」であることが有利になる
私は自分のことを、専業投資家ならぬ「副業投資家」と呼んでいます。仕事の9割は会社経営で、投資はあくまで副業にすぎません。 証券会社の口座にログインするのは、朝9時から9時半くらいまで。まったく見ない日もあります。 それくらい、会社経営の仕事を朝から晩までやっているということです。 正直なことをいえば、私はもう一生働かなくても食べていけます。それだけの十分な資産があるからです。でも、社員の中には最近結婚したばかりの者もいれば、子どもが3人いる者もいます。 私は会社経営を始めて16年になりますが、今まで信頼してついてきてくれた社員を、路頭に迷わせるわけにはいきません。このことが、仕事をする大きなモチベーションになっています。 同時に、「副業投資家」であることが有利に働くこともあります。 専業投資家の弱点は、「これで食っていかなくてはいけないこと」です。私の場合、会社経営、あるいは不動産賃貸業やYouTubeからの収入があるので、たとえ相場が暴落しても生活には困りません。 しかし、専業投資家の場合、毎月の生活費をトレードの収益のみで得なくてはなりません。暴落時には、資産がどんどん目減りしていきます。そのプレッシャーたるや想像を絶するものがあります。 問題なのは、こうして精神的に追い込まれることで、負けやすくなるということです。資金が減ることを恐れて守りに入ってしまったり、逆に損失をリカバリーしようと思って無理な勝負に出たりと、心理的プレッシャーに負けて、手もとが微妙に狂ってしまうのです。