インド中銀、銀行にドルロング削減要請 ルピー投機抑制へ=関係筋
Jaspreet Kalra Nimesh Vora [ムンバイ 22日 ロイター] - インド準備銀行(中央銀行)は22日、一部の銀行に対しドル/ルピーのロングポジションを削減するよう指示した。過去最安値を付けたルピーを巡る投機的な動きを抑制するのが狙いという。事情に詳しい銀行関係者4人がロイターに語った。 ルピーはこの日、ポートフォリオからの資金流出とドル高に圧迫され、1ドル=84.5075ルピーと過去最安値を付けた。 外国人投資家によるインド株の売り越しが10月に112億ドルと記録的な水準に達し、11月も現時点で31億ドルとなっており、ルピーに下げ圧力がかかっている。 21日には、贈賄や巨額詐欺に関与した疑いで世界有数の富豪として知られるインド財閥アダニ・グループのゴータム・アダニ会長が米検察当局に起訴されたことを受け、海外勢の売りが6億ドルに上った。 暫定データによると、22日も売りが続き、売り越し額は1億5000万ドルとなった。 銀行関係者によると、海外からの資金流出が続き、ルピーに圧力がかかる中、中銀の金融市場規制部門がドル/ルピーのロングポジションを削減するよう銀行に非公式に通達した。 中銀はこれまでにドル/ルピーのロングポジションを増やさないよう要請したことはあるが、削減を求めるのはまれ。 中銀はコメント要請に応じていない。