厚生年金「平均並みの月14万円以上」もらえる人は日本にどのくらい?国民年金の実態もチェック
8月に入り、お盆も近づいてきてました。8月15日は年金の支給日でもありますね。 老後の資金計画をしっかり立てるためには、公的年金の受給額をきちんと把握することがとても大切です。 ◆【一覧表を見る】厚生年金「月1万円未満~30万円以上」まで1万円刻みの受給者数はどのくらい?(出所:厚労省など) 物価上昇などが取り上げられる今日、老後の生活に対する不安を抱えている人もいるでしょう。安心して暮らすためには、今のシニアの年金額がどれくらいなのかを確認するのが重要です。 そこで、2023年12月に厚生労働省が発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、最新の厚生年金と国民年金の受給額を詳しく見ていきましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
公的年金制度の基本「厚生年金」と「国民年金」の違いとは?
日本の公的年金制度は、「厚生年金」と「国民年金」の二層構造で成り立っています。理解しておきたい仕組みとポイントを詳しく解説します。 ●国民年金(基礎部分) まず、「国民年金」は20歳以上60歳未満のすべての日本居住者が加入する義務があります。保険料は一律で設定されており、納付期間が長いほど受給額も増えます。 フリーランスや自営業者が加入対象となります。 ●厚生年金(2階部分) 一方、「厚生年金」は主に公務員やサラリーマンが対象です。収入に応じた保険料を支払い、上限が設けられています 加入期間と納付額に基づいて受給額が決まり、高収入、または長く働いた人ほど将来の受給額が多くなる傾向があります。 ●厚生年金は個人差が顕著 特に厚生年金は収入に応じた保険料のため、個人差が現れやすくなります。
厚生年金「月額14万円以上」の受給者はどれくらい?
厚生年金に関する最新の情報を基に、現状の受給額やその実態について詳しく見ていきましょう。 また、月額14万円以上を受給している人の割合についても、最新データを参考に見ていきましょう。 ●厚生年金の平均年金月額 〈全体〉平均年金月額:14万3973円 ・〈男性〉平均年金月額:16万3875円 ・〈女性〉平均年金月額:10万4878円 ※国民年金部分を含む 厚生労働省年金局が発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、厚生年金の平均月額は14万3973円です。 また、平均額には男女で顕著な違いがあり、男性の受給額は女性に比べて約6万円高くなっています。 次に、厚生年金で月額14万円以上を受け取っている人の割合はどれくらいでしょうか? ●【厚生年金】受給額ごとの人数(1万円刻み) ・1万円未満:6万1358人 ・1万円以上~2万円未満:1万5728人 ・2万円以上~3万円未満:5万4921人 ・3万円以上~4万円未満:9万5172人 ・4万円以上~5万円未満:10万2402人 ・5万円以上~6万円未満:15万2773人 ・6万円以上~7万円未満:41万1749人 ・7万円以上~8万円未満:68万7473人 ・8万円以上~9万円未満:92万8511人 ・9万円以上~10万円未満:112万3972人 ・10万円以上~11万円未満:112万7493人 ・11万円以上~12万円未満:103万4254人 ・12万円以上~13万円未満:94万5662人 ・13万円以上~14万円未満:92万5503人 ・14万円以上~15万円未満:95万3156人 ・15万円以上~16万円未満:99万4044人 ・16万円以上~17万円未満:104万730人 ・17万円以上~18万円未満:105万8410人 ・18万円以上~19万円未満:101万554人 ・19万円以上~20万円未満:90万9998人 ・20万円以上~21万円未満:75万9086人 ・21万円以上~22万円未満:56万9206人 ・22万円以上~23万円未満:38万3582人 ・23万円以上~24万円未満:25万3529人 ・24万円以上~25万円未満:16万6281人 ・25万円以上~26万円未満:10万2291人 ・26万円以上~27万円未満:5万9766人 ・27万円以上~28万円未満:3万3463人 ・28万円以上~29万円未満:1万5793人 ・29万円以上~30万円未満:7351人 30万円以上~:1万2490人 ※国民年金部分を含む 厚生年金で月額14万円以上を受給している割合は52.1%となりました。 受給者の半数以上がこの金額以上の年金を受け取っていることになります。