ソフトバンクは日本S連勝ストップ スタメン復帰した近藤が適時二塁打&マルチ「貢献したい」
◇SMBC日本シリーズ2024第3戦 ソフトバンク1―4DeNA(2024年10月29日 みずほペイペイD) SMBC日本シリーズ2024は29日、みずほペイペイドームに舞台を移して第3戦が行われ、ソフトバンクはDeNAに1―4で敗れて2勝1敗となった。18年第3戦からのシリーズ連勝は14で止まったが、右足首捻挫の影響で今シリーズ初の先発出場となった近藤健介外野手(31)が1点を追う初回に適時二塁打を放つなど2安打1打点の活躍。DHがある本拠地開催の第5戦まではスタメン出場が有力でパ・リーグ首位打者の勝負強い打撃に期待がかかる。 二塁に足からスライディングして到達すると「よっしゃ」と叫び、塁上で2度ガッツポーズした。 「とにかく自分の打撃をしようと打席に入った。追い込まれてから、いい集中力を出せたと思う」 「5番・DH」でスタメン初出場となった近藤が0―1の初回2死一、三塁で迎えた第1打席。DeNAの先発・東のチェンジアップを振り抜いた。左翼へ運ぶ適時二塁打。いきなり本領を発揮してみせた。 6回にも中前打を放ち、2安打1打点。CSファイナルSで右足首捻挫から復帰し、3試合出場で打率・545、1本塁打、3打点と活躍したが、DHがなく守備に就く必要があった敵地・横浜でのの第1、2戦はベンチスタート。出場は第1戦の代打のみで申告敬遠だった。 8回1死での第4打席では、2番手・伊勢から12球粘っての四球を選んだ。「打席の中での対応はよかったと思います。見え方?問題なかったかなと思います」。2安打はいずれも追い込まれてからのものだった。負けられない要素もあった。DeNA・森敬とはオフに自主トレを行い、“師匠”と慕われている。「むちゃくちゃいい選手ですよ。うまいし。でも、勝負なんで」。目の前でパ・リーグ守備打者の貫禄を見せつけた。 打線は計10安打を放つも初回の1点のみに終わり、今シリーズ初黒星を喫した。小久保監督は「(7回10安打1失点の)東が凄かった。連打は1回のみだったかな。そこから点をやらないのがエース。向こうが立派」と相手を称えた。18年第3戦からの日本シリーズ連勝は14、11年第7戦からの日本シリーズ本拠地連勝も16でストップした。指揮官は「短期決戦の敗因を振り返るのは意味ない」とすぐに次の戦いに切り替えた。 近藤はきょう30日の第4戦もDHでの出場が有力。「出ている以上、チームの勝ちに貢献したいと考えている」。そのバットに懸かる期待は大きい。 (井上 満夫) ○…ソフトバンクが今シリーズ初黒星。18年広島第3戦から続いていた連勝は14でストップした。また、日本シリーズでソフトバンクが本拠地・みずほペイペイで敗れるのは11年中日第6戦以来13年ぶり。本拠地での連勝も16で止まった。