米共和党、暗号資産の取り締まりに「終止符を打つ」と表明。選挙戦へ向けた綱領で
「アメリカを再び偉大に」
米共和党が、2024年の米国大統領選挙へ向け、「アメリカを再び偉大に」と謳う共和党綱領を7月8日発表。その中で暗号資産(仮想通貨)を支持する姿勢を示している。 大統領選の候補者であるドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の陣営が率いる共和党が発表した公式文書では、10項目に分けて公約や方針が記されている。 その中の第3章「史上最大の経済を築く」にて暗号資産について触れられている。 また、この章では同国におけるイノベーションの推進を軸に、様々な項目について触れられている。 共和党は「民主党の非合法かつ非アメリカ的な暗号資産に対する取り締まりに終止符を打ち、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の創設に反対する」と記されている。またビットコインマイニング権利の保護や、米国における全ての人のセルフカストディの権利保持を約束している。 また同項目ではAIについても言及。共和党は「言論の自由と人間の繁栄に根ざしたAI開発を支持する」と表明している。 11月の大統領選へ向け、現大統領バイデン氏と対決するトランプ陣営は5月21日、暗号資産による政治献金の受け入れを開始。トランプ政権には暗号資産採用の用意があるとアピールしている。 また、米国の暗号資産規制を逃れる為に米国外へ移転している暗号資産事業者に対して、「私たちが暗号資産を受け入れるのであれば、彼らを米国内に留めなければいけない」とコメント。6月には自身のSNSであるトゥルーソーシャル(Truth Social)にて、「ビットコインのマイニングは、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に対する最後の防衛線」かもしれないと述べ、残りのビットコインをすべて「MADE IN THE USA」にしたいと述べている。 過去には暗号資産に批判的であったトランプ氏だが、今回の選挙戦では暗号資産に対して前向きな態度を見せている。
髙橋知里(幻冬舎 あたらしい経済)