【専門家・体験談】学習障害(LD)とは? 保護者はどうサポートする?
LDのお子さまに合った勉強法は?
LDの表れ方には個人差が大きいため、お子さま一人ひとりに個別のサポートやアプローチが必要です。 無理にほかのお子さまと同じやり方に取り組ませるのではなく、お子さまの特徴をふまえ、苦手を補い、学習効果のある方法を探していくことが大切なのです。
【ケース別おすすめ勉強法】 <読むのが苦手な場合> ・パソコンの拡大機能や拡大コピーを利用する ・読んでいる行に定規を当てたり、他の行を下敷きで隠したりして、目で追いやすくする ・えんぴつで文字を追いながらゆっくり読む ・写真やイラストの多い教材を使う ・朗読されたものなど音声教材を利用する ・教科書の文節の区切り目に「/」を入れて読みやすくする ・プリントの文字をお子さまが読みやすいフォント(ユニバーサルデザインフォントなど)にする
<書くのが苦手な場合> ・漢字の覚え歌を作り、覚えるようにする ・一つの漢字をパーツに分け、その組み合わせ方など構造をつかませる ・お子さまにとって書きやすい大きさのマス目のノートを使う ・板書を写す代わりにパソコンで打ち込む ・学校と協力し、板書を写真にとる、話を録音するなど、できる範囲で授業内容を記録する <計算が苦手な場合> ・ブロックやおはじきで、実際の数や量をつかみながら計算させる ・大きなスペースを使って、落ち着いて計算させる これらの方法を試したり組み合わせたりしながら、お子さまがより学びやすい方法を見つけていきましょう。
LDのお子さまをお持ちの保護者のかたの工夫
LDのお子さまをお持ちの保護者のかたが、お子さまの得意・不得意に応じて行った工夫をご紹介します。 【作文が書けないときは「ひながた」を活用】 保護者のかたが自力でなんとかしようとしなくても、インターネットにあるものを活用するのもよいでしょう。 山口県 小1 みらい 作文や読書感想文など文章を考えるのが苦手なので、インターネット上にあるひながたをダウンロードして親がインタビューして子の考えを引き出し、メモをして作っています。 【勉強に自信がないときは、終わったらすぐ丸つけをして達成感を】 学習が終わったらすぐその場で丸つけをして、「勉強は楽しい」という気持ちになってもらい、達成感を持たせるのもよい手段です。 秋田県 小1 りんむー ゲーム感覚で勉強できるようにしています。終わったらすぐ丸つけをしてあげて、達成感を持たせています。 【集中できないときには、集中できるような学習環境を作る】 得意なものはよいのですが、不得意なものは集中力が切れてしまうこともよくあります。そのようなときには学習の環境を整えてあげるようにするとよいでしょう。 福岡県 小2 うらるん 我が家はリビング学習で、周りにおもちゃや気になるものがあると集中力が下がるので、机には余計なものを置かないようにしています。 【机で勉強をしたがらないときには、生活の中で自然に学習できるようにする】 勉強机以外でも気軽に学習ができるようにしてみましょう。お風呂だとリラックスしながら学ぶことができます。 大阪府 小6 みやこのひら お風呂に世界地図や算数のポスターを貼っています。湯船に浸かりながら国名を覚えています。 【書けないことで落ち込むときには、書きやすい大きさのマス目のノートで】 文字を書くのが苦手なお子さまは、きちんと書くことができないことで落ち込んでしまうことも。 そのお子さまが書きやすい大きさのマス目なら、安心して学習に取り組めます。 埼玉県 中2 アルト ノートのマス目に文字が収まらないときは、大きなマス目のものを使わせてもらいました。