かつて学生プロレスラーだった社会人が後楽園ホールに進出し前売り完売!『有給プロレス』の火付け役となった男たちが語る今までとこれから
■プロのリングしか見ない人にも、良い意味で下に見て来てくれたら ――今の学プロ界をどう見られてますか? きしだくん「大変ですよね。やっぱコロナ以降興行だったり減ってるじゃないですか?大変だなってここ1年ぐらい思ってたんですけど、去年ぐらいから結構交流が盛んになって合宿で九州行ったとかって話とか関東の子たちから聞いて。羨ましいなって。またすごく元気になりそうな雰囲気があっていいなと思ってますね」 ――いらっしゃったときは基本的には関東のSWSとNUWAとUWF、HWWAが入ってくるぐらいでしたね きしだくん「僕が3年生の頃に九州のKWFの方をちょっと呼んで。七転抜刀斎(オルカ宇藤)とか呼んでちょうど繋がりが始まったぐらいのときでしたね」 ――ただやっぱり関東圏だとコミックマッチがほぼ消滅し始めているというか、コミックあり派と本格派の波みたいなのが、今はだいぶ本格派が主流になってきてる気がします 大谷「確かに!言われてみれば!」 きしだくん「今って自主興行が多いので多分そうなるのかなって。昔は町のお祭りとか呼んでもらっていたので、本気の試合以外も楽しむ要素を残してたんですけど、今自分たちがお客さんを呼ぶのでコミックマッチが好きじゃなければまあそれやんないだろなって(笑)」 大谷「なるほど、そういうことか。かっこつけたいっすもんね。そりゃそうっすね」 きしだくん「あと笑いがない時すごい寂しいじゃんコミックは(笑)コミックマッチが好きじゃないとやっぱりそういう気持ちもあったりすると思うので。逆に年に1回とかたまにやると、しっかりと何か作り込んでくるので面白いっていうのもあると思いますけどね。惰性でやってないんで」 ――有給プロレスは楽しい部分が試合随所に含まれてると思うので、ある意味隔絶してしまったコミックマッチの文化っていうものを若手に見せるみたいな。 大谷「重いな~(苦笑)」 きしだくん「そんな役割だったっけ俺ら(笑)第2試合に出るヌレヨンちんちゃんとか軍団ひとりさんとかはがっちりコミックとかやってたんで、その要素もあるんじゃないかなと。メインももしかしたらね。責任重大だね」 大谷「現役に見せなければいけない。すごい重いな」 ――大谷選手はプロとして、プロレスとは何たるかっていう違いを多分見せなきゃいけない立場だと思うんで 大谷「いやいやいや、俺?俺じゃないでしょ(笑)」 ――プロ代表として出るわけですけど? きしだくん「しかもシングルマッチでガッツリやる」 大谷「そうか、現役に見せなければいけない。そこまで考えなかったっすね(笑)僕は普段プロのリングしか見ない人にもやっぱ見てほしいんですよね。僕がギャル男くん興行に出させてもらった数回を見に来てくれたお客さんが、どんなもんなのかってちょっと下に見て最初見始めるじゃないですか?で、割とすげえじゃんからだんだんこう上がってきて、面白ってなってきて、最終的にプロのやつもっと頑張れよってなる。打ち込んでる熱がやっぱ違うのか、結構そういう声聞くんすよ。『プロよりも熱いかもしれん』とか。だからもっとそういうふうに何か思ってもらえれば嬉しいなというか、良い意味で下に見て来てくれたら」 きしだくん「入口として入りやすいね」 ――プロレスを多分見たことない会社の同僚とかも見に来ると思いますが きしだくん「そうですね、多分7割ぐらいがプロレス初めての方、もしくは何かちっちゃい頃ちょっとやってた地上波見たとかそんなレベルだと思います。30代ぐらいが多いかなとは思ってますけど、30代ってちょうどPRIDEとかが流行った世代で、プロレスが下火になってた世代ではあるので」 ――新日が300人ぐらいしか入らずハッスル全盛期な きしだくん「そうですね。やっぱりそれ考えるとプロレスに触れてない世代っていうことが多いので、そういった人の初めてのプロレスになると思うと頑張らないと」 大谷「重いっすね。重いな~」