聴力をトータルにサポートする【AirPods Pro 2】の新機能を試してみた!
街を歩いていると、装着している人をよく見かける「AirPods Pro」。普段から音楽を楽しんだり、騒がしい場所ではノイズキャンセリング機能を耳栓代わりに使ったりと、私にとってもすっかり日常の一部です。そんなAirPods Proですが、10月28日の週に一般公開されるアップデートで「聴覚の健康」をサポートする新機能が追加されるそう(※USB-C充電が可能なケースが付いている第2世代「AirPods Pro 2」だけで使える機能です)。ひと足早く、この新機能を試してみました。 【写真】アップルのヒアリングチェックの結果は……?
■自宅で簡単に聴覚チェック 私は毎年の健康診断では「異常なし」との診断を受けているものの、若かりし頃は爆音のライブハウスやクラブでよく遊んでいた記憶もありますし、家族から「耳が悪いんじゃない?」と言われることもしばしば。そんな経験があるからこそ、本当に異常がないのかな、と少し不安に思うこともあり、今回の聴覚健康機能には特に興味が湧きました。 AirPods Pro 2で使えるようになる聴覚の健康機能は、2つ。1つめは「ヒアリングチェック機能」で、難聴の可能性を簡単に確認できる機能です。2つめは、軽度から中程度の難聴が確認された場合に「ヒアリング補助機能」で聞こえをサポートするもの。この2つの新機能は、Apple Hearing Studyという研究の科学的な根拠に基づいたもので、日本ではソフトウエアとして医療機器認定されているそうです。 まずは、ヒアリングチェック機能を試してみました。必要なのはヒアリングチェック機能に対応したAirPods Pro 2とiPhoneだけ。精度を高めるために必要な静かな環境であるかどうか、AirPods Pro 2がしっかりフィットしているかどうかは自動で確認してくれます。 チェックが始まると、「ピーッ」という音が鳴りはじめるので、聴こえたら画面をタップする、という動作を繰り返します。医療機関での聴覚検査と似ていますが、それよりもさらに念入りな印象。途中「あれ?音が鳴らなくなった……?自分が聴こえていないだけ……?」と不安にもなりつつ、チェックは左右合わせて約5分で終了しました。 気になる結果は、「難聴の可能性はほとんどない」とのこと。周波数帯(音の高さ)によって左右差があるのが若干気にはなりつつも、とりあえず安心しました。 ■軽度から中程度の難聴をサポートする、ヒアリング補助機能 私自身は試すことはできませんでしたが、このヒアリングチェック機能で軽度から中程度の難聴の結果が出た場合、ヒアリング補助機能が使えるようになります。 これはヒアリングチェック機能で得られた情報を基にして自動でパーソナライズされ、補聴の支援をしてくれるもの。もちろん、好みやニーズに合わせて設定をカスタマイズすることも可能です。従来の補聴器というと、専門の医師の元へ出向いて、診断を受け、機器を処方してもらって、調整して……と期間と費用がかかっていたものが、このように普段使っているデバイスだけで行えるようになるなんて、と驚きました。 ■予防、認知、補助まで、いつものデバイスが健康をサポート これらのアップデートに加えて、大きな音を低減する機能、またApple Watchには大きな音を警告する機能もすでに搭載されています。これにより、騒音による聴覚ダメージを未然に防ぎ、ヒアリングチェックで難聴を早期発見し、必要に応じてヒアリング補助機能で支援するという、トータルな聴覚ケアが可能に。AirPods Pro 2は、聴力を守るための強力なパートナーになりそう。 このようにAppleは近年、日常をより便利にするだけでなく、ヘルスケア機能の充実を図っていて、Apple Watch Series 10に搭載された睡眠時無呼吸のアラート機能も、同様にユーザーが自分の健康状態に気づき、適切な対処ができるようにサポートするものです。 こちらはある程度の期間、継続的に睡眠時にApple Watchを装着している必要があるとのことなので、今、試してみているところ。健康で日々を過ごせることが何よりもありがたいことだなあ、とひしひしと感じる今日このごろ。使える機能をフル活用して、健康管理に気をつけたいですね。