世界のスタートアップが集結した「Sushi Tech Tokyo 2024」密着レポ いま知りたいイノベーションに迫る【前編】
【米国/butlr】熱で人間を感知するセンサー
butlrは、プライバシーを損わず、匿名で人間の存在と活動を検出する世界初(同社調べ)の熱ワイヤレス占有センサー「Heatic」を提供している。マグネット式で接着が容易な小型デバイスで、人の存在検出、交通分析、人数カウントなどに役立つ。 例えば、オフィスやビル内の利用状況把握、店舗内の人流解析などに使われており、AIの分析結果をプラットフォームで確認することもできる。効率的なオフィスや店舗レイアウトの設計、不必要なエネルギーの削減などに効果的だ。 クライアントは48カ国、160社以上に及び、UberやWalmartなどの大手も導入。日本ではTOTOや阪急阪神不動産、NTTなどでの導入実績があると担当者は話した。
【米国/illumicell】98%の精度で50倍早く男性不妊検査が可能に
illumicellは高度なAIと宇宙技術を融合させ、効率的な男性不妊検査を提供する。同社によれば、男性不妊検査は時代遅れのプロセスにより、「時間がかかる」「25%ほどの誤差がある」「医師に高度な技術が求められる」といった課題があるという。
そこで、98%の精度で即時に精子の濃度や運動率を導き出すスキャナーを開発。専用のSaaSも提供している。医療提供者向けのBtoBサービスだが、その先にいる人々にも革命をもたらすソリューションといえる。 参照:illumicell社のスライド資料
【イスラエル/Forsea Foods】培養うなぎを開発
イスラエルからは、驚きの技術を持つフードテックスタートアップが出展。同社は天然うなぎを絶滅の危機から救うため、培養うなぎの開発に着手、2024年1月に試作品を初公開したばかりだ。 現在、事業展開へのステップとして東京のヴィーガンレストラン「菜道(さいどう)」とのコラボレーションを実施中。菜道の楠本勝三シェフと共同制作で、うなぎの蒲焼とうなぎのにぎり寿司を開発している。菜道のインスタグラムによれば、6月1日~提供するお寿司コースで「うなぎのにぎり寿司」が提供されるようだ。
【台湾/GliaStudio】Web記事から動画を自動作成
GliaStudioが提供するのは、新たな発想の動画自動生成プラットフォーム。Web上で公開されたテキスト記事のURLから、テキストの内容に沿った動画を自動で生成、映像とテキストが組み合わさった動画が完成するという。レイアウトを変える、音楽を付けるなどの編集も柔軟におこなえる。