生き残りを模索するローカル鉄道が新たな取り組みを打ちだしました。 柏樹利弘記者 「肥薩おれんじ鉄道が駅の愛称を募集します。沿線の活性化も期待されます」 　肥薩おれんじ鉄道が新たに募集するのは、沿線の28駅の副駅名をつけるネーミングライツのパートナーです。 　来年3月ごろのダイヤ改正に合わせてスタートする年間契約で、契約料は駅の利用者数などに応じた約33万円から132万円。契約すれば、駅の愛称をつけられ、車内の音声案内で読み上げられるほか、駅名の看板に愛称や会社・団体のロゴがデザインされます。 山下鎮政策監 「自分が働いている会社の広告が駅に出ているんだと思うと、ちょっと利用しようかなという方も増えてくるかと思います」 　アイデアの元となったのは、千葉県を走る銚子電気鉄道。深刻な経営不振に苦しむなか、製造・販売を始めた「ぬれ煎餅」が全国的にヒットするなど、あの手この手で話題づくりに取り組むローカル鉄道です。 　その銚子電鉄が2015年に始めたのがネーミングライツ。笠上黒生駅はヘアケア商品の会社との契約で「髪毛黒生駅」に。 　肥薩おれんじ鉄道とは、ともに海沿いを走るという共通点から、イベントやグッズ販売で協力し合う連携協定を3月に結びました。 山下鎮政策監 「あそこまでくだけることはできないかもしれないんですけど、公共交通機関、鉄道会社ってここまでフランクな形で出すことができるという前例にもなっているので、参考になります」 　利用者の減少に直面する肥薩おれんじ鉄道もネーミングライツに期待を込めます。募集は12月20日までです。