五回、中前適時打を放つ山川（撮影・渡辺大樹）

（パ・リーグ、オリックス1－10ソフトバンク、19回戦、ソフトバンク12勝6敗1分、14日、京セラ）これ以上なく力強い勝ち方で5連勝。ソフトバンクが優勝マジックを一気に「8」に減らした。打線は2度のビッグイニングをつくり、今季10度目の2桁となる10得点。先制適時打など2安打2打点の山川が、充実した表情で現在の心境を明かした。 「まずは僕たちが試合をしている時は自分たちの試合をちゃんと勝つ。勝つために打つという準備をしっかりすること。それと2位の日本ハムの結果を見ながら楽しんでいます」 この日も主砲として打線を引っ張った。四回2死二塁でカスティーヨのチェンジアップを左前に運んで先制点を挙げた。 「低めに集まっていたが、ギリギリ届く高さに来たので、なんとかしばけてよかったかなと思います」 5－0とした五回2死二塁でも、直球を力まず中前にはじき返してこの日2本目の適時打。本塁打（31本）とともにリーグトップに立つ打点は92として、2位のロッテ・ソトとの差を6に広げた。「打点はチームにとっても大事。それプラス2位（の追い上げ）がある。ソト選手もチェックしながら。それもシーズン終盤の楽しみなんですよ」。試合後はスマホの中継映像で他球場の試合を観戦。タイトル競争も存分に満喫している。 最終盤にきてもう一段調子を上げてきた山川の姿に小久保監督も「やっぱり不動の4番。優勝へ向けて主力が打たないと、という責任とタフさ。タイトルを取る選手は最後が強い。どっしりとしてくれているのはチームとして助かる」と頼もしげだ。リーグ優勝のゴールテープを目前にして、チームはさらに加速してきた。（上阪正人）