「北朝鮮兵の一部がロシア南西部に」 米高官が派遣の可能性を指摘
北朝鮮兵のロシア派遣をめぐり、米ホワイトハウスのカービー広報補佐官(国家安全保障担当)は25日、ロシアにいる北朝鮮兵の一部が南西部のクルスク州に派遣される可能性があるとの見方を示した。日米韓の高官は同日、ワシントンで会談し、ロシアへの北朝鮮兵派遣に「重大な懸念」を表明した。 【写真】昨年8月の日米韓首脳会談後、共同記者会見に臨む(右から)岸田文雄首相(当時)、米国のバイデン大統領、韓国の尹錫悦大統領=2023年8月18日、米ワシントン郊外のキャンプデービッド、岩下毅撮影 クルスク州ではウクライナが越境作戦を展開している。カービー氏は訓練などのためロシアにいる北朝鮮兵は「3千人以上の可能性がある」と指摘したうえで、一部がクルスク州に派遣される可能性があるとした。 ウクライナのゼレンスキー大統領は25日、北朝鮮兵が27、28日にかけて戦闘地域に配置されるとの見方を示していた。 その中で25日、米国のサリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)、日本の国家安全保障局(NSS)の秋葉剛男局長、韓国の申源湜(シンウォンシク)・国家安保室長がワシントンで会談した。共同声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵が「ウクライナに対して戦場で利用されうる」と指摘。ロシアと北朝鮮の軍事協力の深化が「ロシアの戦争による安全保障上の影響をインド太平洋にまで拡大させる」とし、中止するよう求めた。
朝日新聞社