「愛人と暮らす別居夫」に娘の留学費用を払ってもらいたい…50代本妻が送った「戦慄のLINE」
ゴルフに誘ってもらうために付け加える一文 正直、そうは思えないという人のほうが多いと思います。原因は、「堅苦しさ」にあります。「調子はどうですか」「応援しています」という書き方はどこかよそよそしく、あまり「仲のいい夫婦」のような感じがしません。私は次のように添削しました。 「おはよう。今日は寒いですね。ゴルフ、調子はどうですか。今年はドライバーがさらに飛んで、コンスタントに80台で回れるようになるといいですね」 ここまではほぼ一緒ですが、次の一文を付け加えました。 「私も足手まといにならないくらいのスコアを目指します」 繰り返しになりますが、妻の目的は「ゴルフに誘ってもらうこと」ですので、このくらいの書き方をしたほうが「可愛げ」があると思うのです。普通ならもっとストレートに「今度ゴルフに行きましょう」と書けばいいのですが、この夫婦はすでに破綻寸前で、そういった普通の書き方が逆にわざとらしく、警戒される可能性があるため、こういった書き方にしてみました。 人によっては、媚びを売っているとか、女性がへりくだりすぎていると違和感を持たれるかもしれません。ただ、このケースの夫は、経営者で、多数の部下を使う立場でした。いろんな人からおだてられるのが当たり前という人だったので、それも加味して、徹底的に下手に出た文面のほうがいいと思ったのです。いずれにせよ、「相手にとって心地よい伝え方」を徹底していると、それだけでもこじれていた夫婦関係が少しずつ改善していきます。夫婦の片方が伝え方を変えると、不思議と相手も態度を改めてくれるのです。このケースでは、妻が私のアドバイスを受け入れ、伝え方の改善に努めたので、夫婦関係がみるみる改善していきました。 先ほどのLINEを送ってから数日後、今度は妻から私に「主人が誘ってくれたのでゴルフに行きます」というメッセージが届きました。その後は子どもを連れて三人で食事に行くようになったと聞いています。 ゴルフや食事に行くのは、調停(裁判)中の場合、修復不可能とされたり夫婦関係が破綻していると認定されないためにも非常に重要です。別居生活が五年程度続くと、裁判で離婚を認定されることがあると、いままでの経験からすでに書きましたが、一緒にゴルフに行ったり、食事に行ったりしていれば、裁判所が「破たん」ではないとみなす可能性が高くなり、離婚や裁判において有利になる場合があるそうです。妻がゴルフに誘ってもらうことにこだわった理由は、実はこの点にありました。 コツコツと伝え方の改善に取り組んだ結果、彼女がつかんだ「大勝利」でした。 岡野あつこ 株式会社カラットクラブ 代表取締役社長
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