都内在住の高校2年生です。周りの子たちは「専業主婦」のお母さんが多いです。共働きのうちは「貧乏」なのでしょうか?
各世帯の働き方や収入状況はそれぞれ異なります。両親のどちらかが外で働いて、もう一人は専業主婦(夫)という世帯もあれば、共働きをしている世帯もあります。 両親ともに働いている世帯の場合、「2人とも働かなくてはいけないので生活が苦しい」と思う人がいるかもしれません。しかし共働きかどうかは、必ずしも生活レベルと関係があるわけではないようです。 本記事では、共働き世帯がどれくらいいるかをご紹介し、共働き・専業主婦(夫)世帯のそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。 ▼扶養内で働いてるけど、労働時間が「週20時間」を越えてしまった!「社会保険」に加入する必要はある?
全国的には共働き世帯の方が多い
独立行政法人労働政策研究・研修機構がまとめた資料によると、共働き世帯は専業主婦世帯よりも2倍以上多く存在します。2023年における専業主婦世帯(非農林業雇用者の夫と非就業者の妻からなる世帯)と、共働き世帯(夫婦ともに非農林業雇用者の世帯)の数は、それぞれ以下の通りです。 ・専業主婦世帯:517万世帯 ・共働き世帯:1278万世帯 つまり共働き世帯は決して珍しくなく、むしろこちらの方がスタンダードな世帯といえます。かつては専業主婦世帯が大きく上回っていましたが、1997年以降は、共働き家庭が上回り、その後も増加の一途をたどっています。 ◆東京都内の割合は? 都内の共働き世帯についても見てみましょう。東京都行った「令和4年度調教と福祉保健基礎調査」によると、平成29年(2017年)度と令和4年度(2022年)における共働きの状況は以下の通りです。 ・平成29年度(3318世帯中):61.5% ・令和4年度(2565世帯中):66.7% 6割超の世帯が共働きしています。また令和4年度は平成29年度と比較すると、5.2%の増加が見られました。
「家計が苦しい」と感じる共働き世帯は半数に満たない
株式会社マイナビが行った「仕事・私生活の意識調査2024年」によると、共働き世帯において「家計が苦しい」と感じている世帯数の割合は、以下の通りでした。
※株式会社マイナビ「仕事・私生活の意識調査2024年」を基に筆者作成 共働き世帯のうち46.1%が「家計が苦しい」と感じているようです。 ちなみに共働きではない世帯については「57.5%」と、過半数が家計の苦しさを訴えています。専業主婦(夫)の世帯の方が、家計にゆとりを感じていない可能性も推察できるでしょう。