〔米株式〕NYダウもみ合い、12ドル安=ナスダックは高い(12日午前)
【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク株式相場は、米消費者物価指数(CPI)の発表を13日に控え様子見姿勢が強まる中を、もみ合いとなっている。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比12.20ドル安の4万4280.93ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は31.82ポイント高の1万9330.58。 米労働省が13日に発表する10月のCPIの発表を前に様子見気分が広がり、ダウはもみ合い商状になっている。ロイター通信がまとめた市場予想によると、予想中央値は前月比0.2%上昇、変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は前月比0.3%上昇と、いずれも伸び率は前月から横ばいの見通しとなっている。 トランプ次期米大統領による減税策や規制緩和などの経済政策が米景気の追い風になるとの見方から、寄り付き後は、前日の買いの勢いが続く場面もあった。市場参加者らは、開票が続く連邦下院選(定数435)を引き続き注視。12日現在、共和党が214議席、民主党が205議席を確保している。共和党は既に上院で多数派を確実にしており、下院も制すれば、大統領と上下両院を同党が掌握する「トリプルレッド」が実現し、司法、立法、行政の三権全てで、トランプ氏の意向が通りやすくなる。 個別銘柄ではノババックスが7%超安と下げがきつい。予想を下回る新型コロナウイルスワクチンの売り上げを背景に、通期の売上高見通しを下方修正した。一方、ダウ構成銘柄をみると、ハネウェル・インターナショナルが4%超高とダウの上げをけん引。物言う株主として知られる米投資ファンドであるエリオット・インベストメント・マネジメントがハネウェルに対し、企業全体を2分割する提案をしたと伝わった。