虎が猫になる珍現象はこれからも続くのか?【川口和久のスクリューボール】
スーパーマン健人
スーパーキャッチを決めた広島・中村健人
珍現象という言い方がいいのかどうか分からないが、野球には時々、不思議な巡り合わせで不思議なことが起こる。 広島に対する阪神の弱さもその1つだ。今季開幕から11戦勝ちなしの9連敗(2分け含む)。序盤の「最弱・阪神」の時期は仕方ないけど、交流戦で復調し、リーグ戦再開最初のDeNA戦も2勝1敗と勝ち越し、やっと猛虎に戻ったと思ったのに、相手が広島となった途端、借りてきた猫のようにおとなしくなって2敗1分け。阪神は、そのあとの中日戦に3連勝しているから、対広島だけの、まさに珍現象だ。 3戦目の最後、6月23日(マツダ広島)の3対3の引き分けとなった試合でも、珍現象のさなかだけあって(?)、カープの選手の神懸かったシーンがあった。まずは2対2の6回表二死二塁。二遊間深い当たりを菊池涼介が捕って、一塁じゃなく、三塁に送り、オーバーランしていた走者の糸井嘉男をアウトにした。一塁は間に合いそうもなかったけど、あの打球を追いながら走者を見ての一瞬の判断は菊池にしかできない。 もう1つは広島が3対2とリードした9回表だ。栗林良吏が登板したけど・・・
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週刊ベースボール