〔米株式〕NYダウ反発、282ドル高=ナスダックも高い(12日午前)
【ニューヨーク時事】12日午前のニューヨーク株式相場は、、5月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回ったことを好感した買いに、反発している。優良株で構成するダウ工業株30種平均は午前10時現在、前日終値比282.07ドル高の3万9029.49ドル。ハイテク株中心のナスダック総合指数は279.34ポイント高の1万7622.89。 米労働省が朝方発表した5月のCPIは、前年同月比3.3%上昇と、伸び率は前月の3.4%から低下し、市場予想(3.4%上昇=ロイター通信調べ)を下回った。変動の激しい食品とエネルギーを除いたコア指数は3.4%上昇と市場予想を下回り、伸び率は前月から縮小。前月比でも、総合、コアともに市場予想を下回る伸び率となった。インフレ圧力の落ち着きを示唆する指標内容を受け、米利下げ期待が再燃。この日は寄り付きから一気に買いが膨らんだ。 一方、米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日午後、前日から2日間の日程で開いている米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表する。最新の政策金利見通し(ドット・プロット)の公表やパウエルFRB議長の記者会見も控えており、利下げ開始時期を巡る金融当局の見方など、今後の金融政策の方向性を見極めたいとの思惑が広がっている。 ダウ構成銘柄では、アップルが3%超高でダウの上げをけん引。ホーム・デポやゴールドマン・サックスも上げている。個別銘柄を見ると、オラクルが12%超高と急伸。グーグルやオープンAIとのクラウド契約を公表したことが好感された。一方、パラマウント・グローバルは軟調に推移。同社のオーナー一族を率いるシャリ・レッドストーン氏が、映画製作会社スカイダンス・メディアとの売却交渉を打ち切ったと伝わった。