心地よさは室温のコントロールから。寒さ&暑さ知らずの対策12。
対策4|シーリングファン、 サーキュレーターの併用は効果大。
「天井に取り付けるシーリングファンは、冷暖房効率を高めるのに役立ちます。夏に涼しいだけでなく、冬は天井付近にたまった暖気を優しく撹拌」 エアコンとサーキュレーターの併用は、手軽で効果も大きい。 「エアコンの暖気や冷気をサーキュレーターがまんべんなく循環させて室内の温度ムラを解消します。するとエアコンの温度設定をむやみに上げたり下げたりしなくても冷暖房効果が上がるので、電気代の節約にもなります」
[窓]窓際が寒い家は性能が低い。窓周りの改修や工夫が必要。
前述したように、家の中で一番熱の流出や流入割合が高いのが開口部。 「特に断熱性が低い家の弱点が『窓』。隙間風と勘違いされがちですが、たとえば冬に窓際で冷気の流れを感じたら、それは暖房で暖められた空気が冷えきった窓ガラスに触れて冷気になり、対流が起きて床に沿って室内へ広がる“コールドドラフト現象”のせい。暖房を強くしても寒いままで光熱費もかさみます。まずは窓の断熱性能を上げる改善が必要です」
対策1|人気上昇中! ハニカム構造の断熱スクリーン。
「〝空気は非常に優秀な断熱材〟です。今、窓の断熱性を高める方法で人気なのが、窓の内側に取り付ける、ハニカム(蜂の巣)構造の断熱スクリーン。生地の内部にできた空気層が〝断熱の壁〟となり、冬の外からの冷気を防ぎながら暖房の暖かさを保ちます」
また、このスクリーンには障子の和紙に似た生地タイプがあり、それを選べば「光を柔らかく取り込む効果も」。
対策2|明るさも保てる機能性の高いレースカーテンを。
年々暑さが厳しくなる夏は、窓周りにどんな対策を? 「夏の暑さの主な原因は、太陽の直射日光が運んでくる日射熱。これを遮れば室内の温度上昇を防ぎやすくなります。ただ、遮光カーテンは光は遮りますが、家の中が真っ暗に。遮熱機能をもつレースカーテンなら日射熱だけを遮るので明るいまま室内は快適に。UVカット機能をもつ生地もあります」 レースカーテンを取り替えるだけなら気軽。すぐに実践できる。
対策3|今あるカーテンをリターン仕様にして冷気の侵入を防ぐ。
「冬は窓のカーテンをきっちり閉めるだけでも、内側に空気層ができるので断熱効果が高まります。さらにカーテンの幅に余裕があれば、窓とカーテン側面の間の隙間をコの字形にしっかり巻き込むように覆う〝リターン仕様〟にする方法も。横からの冷気の侵入が防げるので、部屋の中の暖かさを保ちやすくなります」 リターン仕様にできる専用キャップがあるので活用すると簡単。