心地よさは室温のコントロールから。寒さ&暑さ知らずの対策12。
[家全体]快適さを求めるならドアや床にも工夫を。
冬の暖房時の熱は床や屋根からも流出するため(上イラスト参照)、断熱性能が低い家の場合、床下や天井に断熱材を入れるリフォームも一案。 「断熱性能向上リフォームはお得な補助金の対象です。さらに今年は玄関ドアもより有利な補助金の対象となっています」。 ほかにもエアコンとサーキュレーターの併用、冬と夏にラグやクッションカバーの素材を“衣替え”するだけでも効果は感じられるのでぜひ試してみて。
対策1|古い玄関ドアを断熱タイプに思い切って交換。
「築年数の古い家の場合、玄関や廊下がとても寒いという声は多く、その大きな原因となっているのが断熱性の低いアルミの玄関ドアです。断熱性の高い玄関ドアに交換すると室内の冷え込みを軽減でき、玄関ドアの結露も防ぎやすくなります」 思い切れば、利点はほかにもある。 「最新の玄関ドアは電子錠付きが多く、防犯性が高まったり、〝家の顔〟であるドアを交換することで玄関の雰囲気がグレードアップするメリットも」
対策2|冬と夏には、インテリアの素材を衣替えしてみる。
「インテリアの衣替えはプチリフォーム並みの効果が。冬はフローリングにカーペットやラグを敷く、さらにその下にホームセンターなどで手に入る遮熱シートを敷くと暖かさが増します」 肌に触れるソファやクッションのカバー素材を替えるのも効果的。 「冬はふわふわとした空気を含んだ温もりのある素材で暖色系に、夏はサラリとした素材で涼しげな寒色系にするとよいでしょう。体感温度や心地よさも変わってくると思います」
対策3|床下、天井に断熱材を入れて根本的に解消。
床下や天井の断熱が不充分だと家の中が寒かったり、暑かったりすることが多く、その際は断熱材を入れるリフォームが効果を発揮するという。 「床下に断熱材を入れれば家の中が暖かくなりますし、足元の寒さも和らぎます。また、夏に1階より2階のほうが暑くなりがちな家の場合、夏の強い直射日光で熱くなった屋根から放射される熱がじわじわと室内に伝わってくることが一因のため、天井や屋根裏に断熱材を入れるとやはり効果が高い。今は床や天井の断熱リフォームも1日程度で工事が終わるので、住みながらでも施工可能。ただ、確かな技術が必要なリフォームのため、経験豊富な専門家や工務店に相談し依頼することをおすすめします」 マンションの場合、外壁に面した壁面に断熱材を貼る対策があるという。 「壁から発散される熱や冷気を遮ってくれます。壁紙を替えるときに一緒にリフォームするといいですね」