ドナルド・トランプの復活を影で画策した「最強の女性政治コンサルタント」、スージー・ワイルズとは?
ドナルド・トランプが共和党候補として復活し、再選された裏には、政治コンサルタントのスージー・ワイルズという女性の存在がある。公の場にはほとんど姿を現さず、目立たないように行動しているが、この67歳のアメリカ女性は共和党候補の「最重要アドバイザー」としての地位を確立している。ドナルド・トランプはパームビーチでの勝利演説で、彼女に賛辞を送った。「スージーとクリス(・ラチヴィタ)が成し遂げてくれた仕事に対して、いくら感謝してもしきれない」と、彼は選挙活動を仕切った2人のコンサルタントにお礼を述べるとふたりを演壇に招いた。マイクに向かって喋りたがらないスージーの姿を見て、ホワイトハウスの主になることが決まったトランプは、「スージーは目立つのを好まない。だが言わせてほしい。アイス・ベイビー、それが彼女のあだ名だが、アイス・ベイビーは控えめなんかじゃない」と紹介すると「彼女はシャイだな、シャイな彼女を見たのは初めてだけど」と続けた。 【写真】重要な交渉中、常にトランプの右側にいるのが確認されるスージー・ワイルズ
プレッシャーで成長するタイプ
スージー・ワイルズはクリス・ラチヴィタとともに、何カ月も前から舞台裏で周到な計画を練ってきた。最終目標はドナルド・トランプが米国大統領に返り咲くこと。そのためにやるべきことはいくつもあった。そのひとつが期日前投票を呼びかけることだ。スージーは2016年と2020年の大統領選でもトランプに協力しており、毎回フロリダ州を制した実績がある。さらに選挙活動をよりプロフェッショナルなものにして、以前ほど攻撃性を薄めるための様々な提案をおこなったと伝えられている。 ドナルド・トランプの勝利により、スージー・ワイルズの戦略は見事な成功を収めた。もっとも彼女が選挙参謀を務めるのはこれが初めてではない。過去にはリック・スコット上院議員やフロリダ州知事のロン・デサンティスなど、数々の市長や知事、議員を支援してきた。「良くも悪くも、私には優れた能力があり、多様性を好み、プレッシャーで成長するタイプです」とLinkedIn(Linkedin)のプロフィール紹介に書いている。「何よりも、変化をもたらす機会を大切にしています。ホワイトハウスや国会議事堂、取締役会、市役所などでキャリアを積む過程で、政府がどのように機能し、どのように物事が成し遂げられるかを学んできました」