スズキ「フロンクス」対トヨタ「ヤリスクロス」手頃なコンパクトSUV買うならどっち?その差を徹底比較
対するヤリスクロスは、前席に背の高い大人が乗り、シートを後方へスライドさせてしまうと、後席乗員は足を入れづらくなり、かなり窮屈となる。一応5人乗りだが、大人で長距離移動であれば4人乗車が現実的かもしれない。 ただし、荷室の積載量などについては、ヤリスクロスのほうが上だ。ガソリン2WD車で、荷室を分割できるデッキボードをはずした状態の荷室容量で390Lを確保する。対するフロンクスの荷室は210L。荷室の2分割などができる「ラゲッジボード」を取り除けば290Lまで拡張できるが、それでもヤリスクロスほどの容量はない。
なお、ヤリスクロスのセカンドシートは、エントリーグレードのXやキント専用のUは6:4分割可倒式。より上級の3グレードには、4:2:4分割可倒式を採用する。中央にあるリアセンターアームレストのみを前に倒せば、4人乗りのままで、スキーの板など長尺物の積載もできることが特徴だ。対するフロンクスのセカンドシートは6:4分割式。シートアレンジの豊富さという点では、ヤリスクロスのGやZ、Zアドベンチャー、GRスポーツといった4:2:4分割可倒式リアシートを採用するグレードのほうが上だ。
さらに、ヤリスクロスの荷室にある前述のデッキボードは、「6:4分割アジャスタブルデッキボード」というタイプで、載せる荷物に応じて荷室床面の高さを2段階に調節できる。フロンクスにも、ラゲッジボードという名称のボードはあり、荷室の分割などは可能。ただし、ヤリスクロスのボードは、左右6:4分割もできるため、片側に背の高い荷物、もう片側は背の低い荷物を積載できるなど、デッキアレンジがより豊富な点も魅力だ。
ほかにもヤリスクロスでは、XやGを除くグレードに「ハンズフリーパワーバックドア」もオプション設定する。スマートキーを携帯していれば、リヤバンパーの下に足を出し入れするだけで、バックドアが自動開閉する機能だ。両手に荷物を持っているなど手が塞がっている際に、荷室へ簡単にアクセスできる。フロンクスには、こうした装備はないため、荷室関連の利便性の高さという点では、ヤリスクロスのほうに軍配が上がるといえよう。