〈名古屋・3億円結婚詐欺〉15人の女性を手玉に取った刺青男は51歳・バツ2・子持ち…親戚の元市議は「人騙す努力したんだから褒めてやってくれ」
複数の女性と同時進行で結婚の約束をし、金を「根こそぎ」騙し取ってきた名古屋の“頂きオヤジ”こと江尻舟一容疑者(51)。金を貸した複数の被害女性とは借用書を交わしており、そこには実家住所を書いていた。長野県内の自然豊かな山村地帯で江尻容疑者はどのようにして育ったのか――。 【画像】江尻容疑者が作成した詐欺マニュアル“ミッションノート”
「家を出たと思ってたら若え女と子ども連れて戻ってきた」
江尻容疑者は、子どもの学費などの負担も多いシングルマザーや、事故で体が不自由となり障害者手帳を持つ女性からも、貯金や積立などの“虎の子”ともいえる数千万単位の金を根こそぎ詐取した。 江尻容疑者の生まれ故郷は、長野県のエノキやシメジなどの栽培がさかんな地域で、その実家もまた、エノキ工場を営んでいたようだ。 江尻容疑者は、いったいどんな少年時代をこの地で過ごしたのか。江尻容疑者の幼少期をよく知る近隣の女性住民は「ずいぶん見かけてない。最後に見かけたのは高校のときとかそんくらいじゃねえか」と語る。 「小学校のころは朗らかな元気な子ってイメージだったけどなあ。村では特に誰かを殴るとかそんな悪さはしてなかったな。むしろ近所の雪かきなんかも屋根登って手伝ってたりしてたな。 ちょうど高校を卒業したころは、実家からどこかに働きに出てたみたいだけどなあ。そうだ、その後、家を出たと思ってたら若え女と子ども連れて戻ってきてな。そうこうしてたらまた舟一の姿は見かけなくなったんだよなあ」 女性住民は、事件のことはテレビで知ったが、江尻家には「こんだけ小さな村だと気ぃつかって、よけいなことは聞けん」と言う。 「10月入ってから舟一の父親がやっていたエノキ小屋がな、きれいに取り壊されてなくなったんだけどな、取り壊すお金がどっから出たんだろうかなんて話はしてたんよ。 エノキの栽培自体はもう辞めてだいぶ経ってたのに、小屋はずっとそのままだったんだ。辞めて10年以上は経ってたと思うよ。 辞めた後、父親は肥料メーカーに勤めていたんだけど、そこも定年退職して。そんなお金がある家って感じじゃないんだけどな」 やはり近隣住民も、突然のエノキ工場の解体に「金はどこから出たのか」と不思議に思っていたようだ。また、近隣の男性住民は、江尻容疑者にはこんな印象を持っていた。 「一時は金髪にしたりして派手な見た目にはなってたな。20代前半くらいの頃はギャル男っていうのか、そんな感じの派手な見た目だったが、嫁さんはおとなしそうな普通の子に見えた。10代とかだいぶ若く見えたな。 実家には男の子を連れて3人で戻ってきたんだけど、舟一の姿はまたすぐ見なくなったな。嫁と子どもをおいて出ていったんじゃねえかって噂になっていた。だから舟一のお父さん、お母さんと若い嫁で実質子どもを育てていたと思う。その男の子が小学校卒業するとかそのくらいの時期に、嫁と男の子が実家から出ていった」 また、この男性住民は江尻容疑者の金銭トラブルの噂も聞いていた。 「舟一が何年も前にお金のトラブルや借りパクみたいなトラブルを起こしたことは聞いてる。 そんな事態に陥って江尻家の親戚で集まって会議したみたいなんだわ。舟一の父親の兄弟は市議を何期も務めてきた人でな、舟一の父親はすごく怒られたって話を聞いた。 借りパクのほうは、近所の人に舟一が『急に結婚式に出なきゃいけなくなって』ってスーツを借りたらしいんだよ。そしたらそのスーツを返さなかったんだって」