自民“第2の裏金”を追及する! 石破首相が代表の鳥取県連、小泉代表の神奈川県連に記載なし!出所不明の支部への寄付は「裏金」なのか
石破代表の鳥取県連で128万円、小泉代表の神奈川県連で698万円…1年分だけで
自民党を揺るがした、派閥のパーティ券収入の裏金化問題。しかし、それとはまた別の、「自民党の都道府県連と支部」を舞台にした“第2の裏金”ともいうべき構造的な疑惑が、鳥取県と神奈川県で新たに浮かび上がっている。 【写真】自民“第2の裏金”なのか。出所不明のカネはこうして見つかった 首相に就いたばかりの石破茂氏が長く代表を務めている「自由民主党鳥取県支部連合会」(自民党鳥取県連)。そこから鳥取県内の自民党各支部が受け取った交付金について、各支部の政治資金収支報告書には収入の記載があるにもかかわらず、県連側には支出の記録がないケースが多数存在することが、調査報道グループ・フロントラインプレスの取材でわかった。2022年分の収支報告書を調査したところ、こうしたケースは少なくとも鳥取県で計22支部・30件、総額は128万8710円に達していた。 また、党選挙対策委員長になった小泉進次郎氏が代表を務める「自由民主党神奈川県支部連合会」(自民党神奈川県連)では、13支部・51件、総額698万7850円の資金に関し、支部側には県連から交付金を受け取った記録があるものの、県連の収支報告書には該当する支出の記載がなかった。
出所不明の資金はどこから来たのか
収支報告書を分析する限り、双方のケースでは支部側が県連から“出所不明”の資金を受け取っていたことになる。これだけ県連と支部の間に共通した記載の矛盾があるのは不自然で、ケアレスミスとは言い難いほどの広がりを見せていることから、政治資金に詳しい日本大学法学部の安野修右・専任講師は「県連の帳簿には載っていない“裏金”から支部に拠出された可能性も捨てきれない」と指摘している。
全国規模で広がっている可能性も
自民党の都道府県連と傘下の各支部はいずれも政党支部であり、政治資金規正法の規定によって資金の出入りは「政治資金収支報告書」に正確に記載しなければならない。事実と異なる記載は刑事罰の対象になる。しかし、フロントラインプレスの取材では、鳥取・神奈川の両県連以外でも数々の「不記載」が見つかっており、都道府県連と各支部の間で入金と出金の記録が整合しないケースは全国規模で広がっている可能性がある。 フロントラインプレスは各都道府県の選挙管理委員会が公表している政治資金収支報告書(2022年分)などを分析する過程で、こうした事実を把握した。