『ギークス』突如として物語の中心に躍り出た芹沢 “実力派”中村蒼の存在感が際立つ
緊迫した状況下で際立つ存在感を放った芹沢(中村蒼)
ここで冒頭に戻るが、この緊迫した状況下で、第6話から際立つ存在感を放ったのが芹沢だ。正義感溢れる熱血漢で真面目一筋、これまでも西条と二人三脚で難事件に挑んできた彼だが、今回の危機に直面し、その頼もしさは一段と増している。 効率重視で定時退勤を心がける西条とは対照的な、“ザ・刑事”とも呼べる芹沢。そんな彼が西条と共に有給休暇を取得し、岡留捜索に乗り出す展開は、コミカルな面が際立つ本作の中では珍しく、ハードボイルドな刑事ドラマを彷彿とさせるアツい展開となったシーンでもあった。 芹沢役を演じる中村蒼は、2006年の俳優デビュー以降、着実にキャリアを積み重ねてきた実力派だ。最近では、配信中の海洋ミリタリードラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』(Prime Video)や、窪田正孝演じる主人公らと共に“福島三羽ガラス”の一人・村野鉄男役を好演した連続テレビ小説『エール』(NHK総合)など、話題作に続々と出演している。さらに、2025年1月スタートの大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合)への出演も決定。30代という若さながら、多彩な作品で確かな演技力を見せつける中村の今後の活躍にも、大きな注目が集まっている。 これまで芹沢は、西条、吉良、基山たちが集う居酒屋に度々顔を出しては、手掛けている事件の謎を持ち込み、彼女たちを巻き込んでいく存在だった。しかし第7話以降、その関係性はより深みを増し、仲間としての絆が強まっていく予感がする。 次回、芹沢の妹が西条の家に転がり込むまさかの展開が予告で流れていた。今後芹沢と西条たちの関係がどのように発展していくのか。それもまた本作の見どころの一つとなりそうだ。
すなくじら