Razerのゲーミングクッション「Razer Freyja」レビュー:没入感サイコーだけど限界も感じた
音と連動した動き
単なるギミックではないと前述しましたが、それはハプティック感覚のクオリティが非常に高いから。最適と思われるゲームは、コックピットや車に座っている設定のレース系やFPS系ゲームです。ゲーム内容とハプティック振動の連携が神がかっていて没入感は非常に深い! 都市開発シミュレーションの『フロストパンク2』では、背中に風を受けるような街の振動を味わえましたし、『バルダーズ・ゲート3』では大きな衝撃を確かに感じました。 Razer Chromaから、クッションのハプティックを調整可能。3つのベースモードは異なる音域でのハプティックを管理。低音でハプティック発動が多いですが、高音や中音で強めに発動させるなどユーザー好みにカスタマイズができます。 違和感を持ったのは、ナレーションでもたびたび発動してしまったところ。ナレーションもゲーム音の1つですが、そこの振動は期待していませんから。 『サイバーパンク2077』と『Ghost of Tsushima』では、常に微振動している感じ。ゴロウ・タケムラの声は確かに低いのですが、さすがにサブウーファーレベルではないと思うの! 喋るたびにハプティックくるのも鬱陶しくて、設定をOFFにしましたが、そうすると今度は走行中の低音による振動も切れちゃう。 ここに、シナリオではなく音ベースのハプティックの限界を感じました。
総評:期待しかない
今までにない没入感を得て大興奮できるRazer Freyja。 とはいえ、手放しでオススメできないのは、それなりの問題もあるからです。 クッションの設置自体は、3つのゴムバンドを巻き付けるだけで簡単。ただ、手持ちの椅子によってはクッションがはみ出すこともあります。で、必要なソフトをダウンロード。Razer Chromaはマストだけど、なぜRGBライトのコントロールソフトでハプティックをやらねばいかんのか?というわけのわからなさは感じます。Razerあるあるですが、ソフトによるハードの設定がとにかく複雑。 使い始めると最高のゲーム体験ではあるものの、ゲーム内容(シナリオ)に特化したハプティックではなく、音ベースだけだと限界があります。 となると、総合的な判断は、ゲームにおけるハプティック活用の本当のイノベーションがはじまりそうだというところ。「はじまった」ではなくて、「はじまりそう」。使ってみたら間違いなく大興奮するものの、ゲームの推奨アイテムとなるにはもう1つ足りない。 今後のアップデートに大いに期待すべきプロダクトです! いいところ:座り心地がいい、装着が楽、シーンによっては音ベースのハプティックが素晴らしく合う。 残念なところ:コンセントにさす必要があるところ、Sensa HD Hapticsがうまく作動しない場合も、ナレーションで振動が反応するのは萎える。
そうこ