Razerのゲーミングクッション「Razer Freyja」レビュー:没入感サイコーだけど限界も感じた
単なるギミックでは終わらない
振動や圧によって、ユーザーに触覚を生み出すハプティック系ガジェット。今回のRazer Freyja以外にも、今までレビューであれこれ試してきました。bHapticsのボディスーツやグローブも体験したし、 回転するゲーミングチェアRoto VR Explorerも試してみました。正直、ゲームのハプティックガジェットは、ギミック止まりになることが多々。動きは感じるものの、それがゲームの世界への没入感かと言われると疑問を感じていました。 Razer Freyjaはそこが今までと違います。ゲーム世界への没入感を最大限実現しているからです。ゲーム中の音に応じて、クッション(背もたれと座面)に仕込まれた14のパッドが動きを伝えます。今まで体験したハプティック系では、間違いなく一番ハマります。
ヘッドホンはなんでもいいかも
Razer Freyjaは音をもとに振動を生み出すクッションです。そこで、クッションと一緒に数種類のヘッドホン・イヤホンを取り替えっこして使ってみました。 同じくハプティック機能がある400ドル(約6万2000円)ほどのヘッドフォンKraken V4 Proと一緒に使ってみましたが、うーん、ハプティック体験はクッションだけで十分かも。正直、Kraken V4 Proと一緒に使うとハプティックが供給過多に感じましたね。 SteelSeries Arctis GameBudsでも、Alienware Proワイヤレスゲーミングヘッドホンでも、もちろんRazerのヘッドホンでも、ゲーム体験という点においては大きな差は感じませんでした。 つまり、一定以上のサウンドクオリティがあるヘッドフォンであれば、どのメーカーのどのモデルを使ってもRazer Freyjaの魅力は最大限楽しめるということ。
使い始めるまでがちょっと面倒くさい
クッションを椅子に設置するのは(コードが短くてイラっとする以外は)簡単なんです。 ただ、このクッションを最大限楽しもうと思うとちょっと面倒。オーディオベースの他に、Razer独自のSensa HD Hapticsというハプティック仕様があり、これをコントロールするために専用のソフトウェアが必要だからです。まずこれのダウンロードから始めねばなりません。 設定終わったぞ!と思っても、最悪、プレイしたいゲームがSensa HD Haptics対象外の場合も。このレビュー執筆時点では、Sensa HD Hapticsに対応していたのは5タイトルだけでした(サイレントヒル2・ファイナルファンタジーXVI・フロストパンク2など)。持っているゲームだからよかったと思いきや問題発生。これらのゲームは、Epic Games経由で購入したもので、これがRazerのChromaアプリでどうしてもうまく連動してくれない。1週間以上あれこれ試したものの結局ダメでした。なんだよ…。 現在は、対応ゲームの数も増えており、今後もさらに増えるとのこと。が、少なくとも私が使ってみた時点では、使えない機能だったわけでとても残念。 RazerがけっこうアピールしているのでSensa HD Hapticsに期待はしつつ、オーディオベースのハプティックだけでも十分楽しくはあります。