今夏、京都の歴史を感じる“癒し旅”へ 「東福寺」の重要文化財や国宝と 京の迎賓館「長楽館」で贅沢な1日を
1993年秋にスタートし、30年の節目を迎えた東海旅客鉄道株式会社の観光キャンペーン「そうだ 京都、行こう。」。2024年夏は「京都がくれる癒し」がテーマ。“旅人”として女優の安藤サクラさんが登場し、彼女が京都でさまざまな“癒し”に出会い、心情が変化していく様子を描いたCMも話題になっています。 【画像】東福寺の光明宝殿には、重要文化財がずらりと安置されている。 今回は、30年に渡り、京都の魅力を発信し続けた「そうだ 京都、行こう。」スタッフがおすすめする一泊二日の“癒し旅”をご紹介。2日目はもみじの名所として有名なあのお寺と、京の迎賓館として愛されてきた歴史ある館を巡ります。 》【前篇】新緑眩しい蓮華寺とスフェラのカフェで心を整え、丁寧な時間を過ごすを読む
【2日目】「東福寺」の至宝巡りで遠い過去に思いを馳せて
2日目のスタートは、京都市東山区に位置する東福寺から。日本最古にして最大級の伽藍(=寺の建物のこと)があるほか、本堂から開山堂を結ぶ橋廊・通天橋から見える楓の木々でも有名。秋の紅葉シーズンには、京都屈指の眺望を楽しめます。 今回は、東福寺スタッフがガイドとして同行する1日5組限定のコース「東福寺の至宝巡り」より、一般非公開の重要文化財や国宝の内部を特別に見せてもらいました。 文化財収蔵施設の光明宝殿では、平安時代に作られたとされる阿弥陀如来坐像といった重要文化財の数々を特別公開。仏像は空調管理し、大切に保管されています。 阿弥陀如来坐像の左右に安置されているのは、運慶作だと伝わる鎌倉時代の金剛力士立像。通例と異なり、向かって左側が口を開けた阿形(あぎょう)、右側が口を結んだ吽形(うんぎょう)という珍しい配置になっています。 総高26m、間口41m、奥行30mと広大な本堂。その天井には、大正から昭和にかけて京都で活躍した日本画家・堂本印象による龍図「蒼龍図」が描かれています。東西約22m、南北約11mと大迫力の龍図ですが、わずか17日間で描き上げられたそう。 また本堂には、かつて東福寺の仏殿に安置され、高さ約15mあったという釈迦如来坐像の手も。明治14年の大火災で釈迦如来坐像は消失しましたが、この左手だけが救出されました。