資産1億円以上の【富裕層】なぜ日本で増えた?「ホンモノのお金持ち」に共通する2つを解説
2013年末に暗号資産の取引によって「億り人」という言葉が世間でも聞かれるようになりましたが、1億円以上の資産家というとどのような人をイメージしますか。 【図表】富裕層「ホンモノのお金持ちたち」ってどのくらいいるの?(出所:野村総合研究所) 財閥、宝くじに当選した人、株やFXなどで儲かった人、スポーツ選手…などいろいろな富裕層を想像するかと思います。 筆者は個人向け資産運用、保険の見直しのコンサルティング業務を行っていますが、実際の富裕層には共通点があると感じています。 実は日本において「資産1億円以上」の割合が増えているという興味深いデータも。 そこで今回は、そんな「富裕層」と呼ばれる人はどのくらいいるのか、また「ホンモノのお金持ち」に共通することなどを紹介していきたいと思います。 もうすぐスタートする2024年度に向けて、資産形成のヒントにしてみてください。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
富裕層とは「資産1億円以上~5億円未満」と定義!日本に何パーセントいるものか
野村総合研究所によると、資産1億円以上~5億円未満の層を「富裕層」それ以上の層を「超富裕層」と分類しています。 実は日本において、資産1億円超の世帯は148万5000世帯。全体の約2%が該当しています。 ・資産1億円以上~5億円未満:約2.6%(139万5000世帯) ・5億円以上:約0.2%(9万世帯) まさに「狭き門」といえる富裕層ですが、2005年に比べると62万世帯が富裕層の仲間入りを果たしています。 なぜ日本で富裕層が増えたのでしょうか。
日本で富裕層が増えた理由を考察
野村総合研究所の資料によると、富裕層と超富裕層が保有する資産総額の動きは以下のとおりです。 ・2015年:272兆円 ・2017年:299兆円 ・2019年:333兆円 ・2021年:364兆円 順調に上昇している様子がわかります。また、2005年と比較すると151兆円も増えていました。 背景として、株式などの資産価値が上昇したなどが考えられるでしょう。 超低金利が続く今の日本では、銀行などの預貯金だけで資産を育てていくことは難しいのが現状です。 株式などの資産価格が上昇したことで保有資産が増え、結果として準富裕層が富裕層へ、富裕層が超富裕層へ繰り上がったと考えられます。 投資にはもちろん元本割れのリスクがありますが、富裕層などは積極的に運用して資産を増やしていることがわかります。 「資産価値の上昇」をもう少し深堀りしてみます。もし保有資産を年率4%で運用した場合のシミュレーションを行ってみましょう。 ●≪前提条件:年率4%運用≫ ・保有資産200万円:運用益8万円 ・保有資産2000万円: 運用益80万円 ・保有資産2億円:運用益800万円 保有資産が200万円の場合には年8万円の運用益となりますが、資産2000万では80万、2億円では800万と増えます。 同じ金利や運用期間で運用する場合には、もともと保有している資産が大きければ大きいほど有利に働きます。 つまり、「お金持ちほどさらにお金持ちになりやすい」のは確かであると言えそうです。 とはいえ、いまの資産額がそこまで大きくなくても、上手に「お金を増やしていく」方法を見つけていきたいものですね。 いわゆるホンモノのお金持ちと呼ばれる資産家たちの共通点からヒントを得てみましょう。