妊娠しやすくなるって本当? 風邪薬「ミューシネックス」の服用が、妊活中の女性たちの間でトレンドに。その真意を米専門家医が解説
ミューシネックスを服用して妊娠する方法は安全?
ピエトロ医師によれば、グアイフェネシンは妊娠に関して現段階で「C」に分類されている。つまり、安全か有害かを示唆するデータが不十分だということだ。そしてその不十分というデータもまた、妊娠前に服用することに関してではなく、既に妊娠している妊婦が服用した場合のことを指している。 Boston IVFの不妊治療専門医デニス・ヴォーン医師も、「ミューシネックスは不妊治療用に承認された薬ではないので、服用する前に医師に相談すべきです」と注意を促す。 また、グアイフェネシンを長期間服用した場合のデータはそもそも、あまり存在しない。3ヶ月間毎日服用して安全だったというレポートが1件あるが、ミューシネックスに関しては、ウェブサイト上で「服用は7日間で止め、症状が改善しない(咳の症状がということで、不妊ではない)場合は医師に相談するように」と推奨されている。ミューシネックスDMについても同様だ。 ミューシネックスの医薬品メーカーであるイギリスのレキットベンキーザー(Rekitt Benckiser)も、ここ最近ミューシネックスと妊娠の関係がSNSで取り上げられていることを認識しており、広報担当者が以下のような声明をだしている。 「私たちは、この話題への関心が高まっている理由も理解しています。ですが、健康と衛生分野のグローバルリーダーとして、私共はミューシネックスはラベルに記載されている指示に従ってのみ使用されるべきだと明確にするのが重要だと考えます。ミューシネックスを妊娠のために服用するのは認可外の使用法です」「どの医薬品であれ、認可外あるいはすべての有効成分を知らずに服用するのは体にとって有害になる可能性があります。疑問がある場合は医療従事者に相談することをお勧めします。いかなる医薬品も、服用前に必ずラベルと安全情報をお読みください」。
不妊治療で医師の診断を受けるべきタイミングは?
妊娠には、思っているよりも時間がかかる。そのため、アメリカ産科婦人科学会はまず数ヶ月間は妊活を試みて、それでも妊娠へ進まなかった場合に医師を訪ねることを推奨している。特に、35歳以下の人は1年間、35歳~39歳の人は6ヶ月間妊活を試みた後に、医師に相談するように。また40歳以上の場合は、妊活の期間に関わらず早めにチェックするよう勧めている。 ※この記事はPreventionからの翻訳をもとに、日本版『ハーパーズ バザー』が編集して掲載しています。データや研究結果はすべてオリジナル記事によるものです。
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