「俺に何があってもやめるなよ」手術室に運ばれる夫から励まされて。芸人おばあちゃん「舞台に立てないときが必ず来る。だからこそ今を精一杯楽しみたい」
◆「今」を精一杯楽しみたい 今は毎日が本当に楽しいので、このままの生活がずっと続いていったらいいなぁって思います。でも、それは無理な話でしょう。 舞台に立てないときが、いつか必ずやって来ます。だからこそ、「今」を精一杯楽しみたい。 楽しむだけ楽しんでおけば、この先、もし寝たきりになっても、「あのときは楽しかったなぁ」と幸せな気持ちになれるでしょう。 還暦過ぎて「夫のため」とか「家族のため」に自分を犠牲にして我慢して生きたところで、何一ついいことはありません。少なくとも、私はそんなのまっぴらです。 70代で芸人になった私を見て、80歳の親戚が「私もやろうかしら」と言ってくれたり、60代でピアノの先生を引退した知人が「もう1度やってみるわ」と仕事に復帰したり。 自分としては、すごいことをしてきたつもりはありませんが、私の姿が少しでも同世代の励みになっているなら嬉しいです。 人生は最後まで何が起きるかわかりません。私だって、こんな70代が待っているなんて夢にも思っていませんでした。 でも、いくつになっても、やりたいことをやっていれば何らか楽しい結果がついてくる。人様に迷惑をかけない範囲で、これからも自分のやりたいことをどんどんやっていきたいと思っています。 (構成=内山靖子、撮影=奥西義和)
おばあちゃん
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